あらすじ
一九四八年、六月十三日 玉川上水に飛び込み、現代へ転生してしまった太宰治。念願の芥川賞を現代で手に入れようと目論み、地下アイドル・乃々夏の文才を見込んでプロデュースすることに。芥川賞への執念は叶うのか!? 話題の転生コミカライズついに完結!!
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Posted by ブクログ
原作未読。
有名作品をいくつかつまみ食いして、文壇エピソードを多少知ってる程度の人間でしたが大いに楽しめて笑えました。
乃々夏も奈緒子も生前太宰と交流があった女性と似通うところがあり、環境が変われども対峙する問題は同じという因果が面白い。
結局、太宰の破綻は、太宰の他人に対する軽薄さと自分の可愛さ故にくるものである。おそらく生前の彼自身も理解はしながらも、向き合えずに心中してしまった。
でも、それは少しでも相手に寄り添うことで変わるもので、今回はそれができて、かつての師匠や乃々夏、奈緒子と向き合うことで予想以上に明るくて勇気の持てる終わり方でよかった。