【感想・ネタバレ】野性の力を取り戻せのレビュー

あらすじ

~経営者、起業家、イノベーターは、
なぜ今、山伏修行をするのか?~

NHK総合テレビ「祈りの山のふもとで ~出羽三山 羽黒山伏の日々~」(2021年1月3日)で紹介
山伏歴50年・羽黒山伏最高位「既修松聖(まつひじり)」
星野文紘
×
キャリアコンサルタント、女山伏
渡辺清乃

思考・論理の限界は、“感じる知性”で超えていく!

身体性、直感、感性、精神性(スピリチュアリティ)、つながり……
「山の思想」が人、社会の可能性を開く

私たちは今、かつてないほどまでに
「先の見えない時代」
を生きています。

では、そのような時代を生きる私たちにとって、
「次なる時代」
の手がかりは、どこにあるのでしょうか?

――そのひとつのヒントとなるのが、
日本の伝統的な「修験道」「山伏」です。

「修験道」とは、自然の中に身を置き、
身体を用いた「行」に取り組み、
そこで自ら感じたことを考えていく哲学のこと。

本書の著者の一人である羽黒山伏・星野文紘氏のもとには、
多くの経営者、起業家、新進気鋭の専門家、イノベーターなど、
最前線のビジネスパーソンたちが
「山伏修行」
を経験するために訪れています。

なぜ、経営者、起業家、イノベーターたちは、今、山伏修行をするのでしょうか?
テクノロジーによって失われた身体性を取り戻し、
理性・言語を超えた先の
「感じる知性」
を活かして生きるヒントがある

――山伏修行の経験を通してそう確信し、
自らもキャリアコンサルタント、そして羽黒山伏としての活動する
渡辺清乃氏を案内人として、
「山の思想」を仕事、人生に活かすヒントを紐解くのが本書の目的です。

行き過ぎた効率化、経済合理性の弊害が至るところに現れてきている現代。
このまま、効率化、経済合理性を突き詰める道を歩むのか、
それとも、別の可能性をひらき、より人間が人間らしく生きる道を歩むのか――

自然の中に身を置き、「行」を続けてきた山伏の「経験」「言葉」から
「次なる時代を切り開くヒント」を感じ取る。
そんな旅のプロセスを、ともに進んでいきましょう。


【目次】
はじまりの物語
・キャリアコンサルタント、山伏になる
・「野性」の力を取り戻す
その1 山伏とはなにか
その2 「うけたもう」
その3 山伏修行は、一度死んで生まれ変わる場
その4 修行では、名前はいらない。ただ自然と溶け合うのみ
その5 山伏修行は、山中の荒行であり「祈り」の行である
終章 「山伏」をアップデートせよ

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

野生の力を取り戻せ。
読んでいて、どんどん元気になる。
計画に縛られず、直感、感性を大事にしつつ、現場と体験に価値を置く自分の元々の感覚に後押しを貰えた。この感覚、大事にして良いようだ。
そして、セルフコンパッション瞑想から入って、禅に出会い体幹トレーニングをする中で研ぎ澄ましてきている身体性や、
うつ病のリワークで学んだ、キャリアや心と体と頭というリソースの関係などとも、感じることや山伏修行がもたらすものに繋がることがあることを学ぶ。

されど、考えるのではなく、体験して感じることが始まりなのだから、やはり修行しに行こうと思う。山が好きで、森林や生物を保護したくて、外で遊べたらと思っている、自然と人の共存を掲げている自分が進みたいのは、山伏なのかもしれないから。


気になった言葉は、以下。

頭(思考)だけでなく、身体智や感情、スピリチュアリティの全てのリソースを活かしていく

考える知性だけでなく、感じる、自分の中から出てくるものを大切にする。物語は後付け

受けたもう、隙間を作る、光と影を行き来する

キャリアデザインにおけるトランジション(通過儀礼)→象徴的な死とは、アイデンティティの喪失

アイデンティティの喪失とは、自覚がないことをアンラーニングすることだから難しくて相当な痛みを伴う

計画を立てつつも、直感を頼りに進める→変更して良い(アジャイル的かも)

無自覚な自分の怖れを部下に押し付けるな→管理職は上から怒られる役だけしてれば良い

生命エネルギーの活力を高めるには、ぼーっとする、今の自分で良いんだという無意識で感じること

俺たちはさ、自然とともに、自然の一部として生きているんだ。肩書きで生きているんじゃない

人の言葉ではなく、音を聴く。

言葉が生まれた時代の人の感覚を持たないと理解できない

祈るように働くということ→道

私も自然なんだ。そもそも、私のなかに自然がある

普遍的なものをとらえる時は、それが流行っていた時の感覚に自らの身をおくといいよ

100年後残るものは?と考える

自然、祈り、いのち、日常(ライブ)。

道を生きて、その体験から気づくということを徹底してやったほうがいい

山伏は、神や仏と人をつなぐひと。これからは、感じ取る力も大事、考えることも大事。

感じたことで結論を出して、そこに向かうために考えて動く、という人がたくさん出てこないと、世の中はかわっていかないよね。

自然のなかで気づき、自然のなかから答えを見出せる人たち。それが、これからの山伏。

半聖半俗として生きていく。組織の論理も大事、計画も必要だが、その中でうまくやる大人の配をする。現実と繋がっていくこと。

利便性と合理性だけで良いのか?

霊性でぴんときたことをアクションに変えていく。霊性でピンとくるとは、(他力の世界?)大いなるものに委ねていきていく。アクションは、自分の野生としっかりつながり、自らの至福を追求する(自力)

使命など自分で見つけるものではない。頭で考えてひねり出すものではない。使命とはそんなサイズのものではないし、自分には使命があるはずだと思っているうちは、決して見つからない。使命とは、望むかどうかにかかわらず、この身を通り道としていくこと。→内田樹先生の本で言っていた、callingという解説を思い出す







いざというときにどう動けるか







吉野弘 生命はという詩に、自分がnatureに興味を持ったことの意味を教わる

0
2024年05月19日

Posted by ブクログ

考える知性ではなく感じる知性。
感じたものをもとに動いてみる必要。
巻き込もうとしたらそれは自分都合。
感じたままに祈りで仕事をすれば自ずと流れは出来上がる。

0
2021年05月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 筆者のお二人のトークライブを聴いてから読書したのだが、本を読むというよりもトークライブを聴く感じになったのが驚きの体験であった。無料トークライブを主催した主催者は慧眼があったと思う。
 この本には様々なことが書かれているがそこから得るのは知識ではなく「感じる」ことの重要性である。トークライブでも思ったのだが、先達から発せられる言葉は「金言」ばかりで圧倒される。難しい言葉は全く使われていないがそれこそ腹落ちする。
 たまたま同じタイミングでソニーコンピュータサイエンス研究所副所長である暦本純一氏の「妄想する頭 思考する手 想像を超えるアイデアのつくり方」を読んでいるのだが身体感覚と素直に向き合うことで新しい発見(スマホやタブレットのピンチイン(拡大)、ピンチアウト(縮小))をしたとあるのだが、物事を極めた人は同じ到達点にいくものだと合点した。

0
2021年08月24日

「ビジネス・経済」ランキング