あらすじ
貧乏男爵令嬢のノーラ・クランツは、夜会でアランという見知らぬ青年貴族から、突然、婚約破棄を言い渡される。
「誰? 婚約破棄って? そもそも婚約した覚えがないのだけれど」と内心で動揺するも、 今度はその貴族と同じ顔をしたエリアスと名乗る青年が、ノーラと婚約したいと詰め寄ってきて――?
街では「紺碧の歌姫」と呼ばれ、ゆくゆくは歌を仕事にして街で暮らそうと思っていたノーラは、
本人に秘密にされていた婚約によって、名門貴族カルム侯爵の双子たちに巻き込まれていく!
第8回ネット小説大賞受賞作。
感情タグBEST3
色々な拗らせ感が面白かった!
ヒーローはヒロインへの一途な想いを拗らせてるし、アランはヒーローへのコンプレックスを拗らせてるしで双子兄弟は面白かったです。
アランが婚約破棄を申し渡した時は嫌な奴だなと思いましたが、それはアランが色々とチョロかっただけで双子兄弟は好感が持てました。狡猾で腹黒なヒーローに結構真面目で素直なチョロいアラン。バランスが良い兄弟です。
このまま物語が終わるのは勿体ないです!せめて婚約編、結婚編と3部作くらいにはして欲しいです!
恋人(仮)で終わるのはヒーローが不憫です。笑
アランとフローラも進展するのか気になります!
Posted by ブクログ
「ノーラ・クランツ。おまえと結婚はできない。婚約を破棄する」
大勢が集う夜会。可愛らしい少女を連れた灰茶色の髪の美青年が、声をあげる。
「そもそも婚約した覚えがないのですが。……あなた、誰ですか?」
心でそう呟く彼女に灰茶色の髪の同じ相貌の青年がやってきて、跪いて婚約を申し込んだ。
大きな借金を抱えた貧乏男爵の令嬢、ノーラは友人の料理屋で歌を歌っていたが、婚約破棄騒動後、彼女の周囲はどんどん騒がしくなっていき。
「紺碧の歌姫」と噂される彼女とベタ惚れな侯爵令息のエリアスとの攻防が楽しい。
美貌の侯爵令息が自分に付き纏う様子を冷静に斜め上の思考で判断するノーラと、腹黒全開で彼女を囲い込むエリアス。
ノーラの多才さと思いもよらない行動にニヤニヤして、腹黒なのにノーラに振り回されるエリアスにだんだんと頑張れ、という気持ちになってくる。
登場人物たちがとても生き生きしていて楽しかった。