あらすじ
今まで虚構を描いてきた。
初めて本当に思っていることを書きました――麻枝准
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『CLANNAD』『Angel Beats!』『神様になった日』――
話題作を作り出し続けるカリスマの内心が初めて明かされる処女小説、緊急刊行
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海辺で出会った彼女は、美しく饒舌で世界で誰よりも――死にたかった。
猫が戯れるのを眺めていた女子大生・時椿は、断崖絶壁に立つ女性に声をかける。
飛び降りようとする黒髪の美女・十郎丸は、多くのヒット曲を手がける作曲家だった。
彼女は予想に反して、雄弁で自信に満ちた口調で死にたい理由を語ってのける。
人生で初めて出会った才能豊かな人間が、堂々と死のうとしている事実に混乱する時椿。
なんとかその日は十郎丸を翻意させ、下宿に連れて帰ることとなる。
なぜか猫に嫌われる死にたい天才作曲家と、何も持たない大学生。
分かりあえない二人の、分かりあえなくもあたたかい6日間が、始まった。
麻枝 准の生きている世界はこんなにも苦しくて、理不尽なものだった――。
「泣ける」ことだけにこだわり創作してきた彼が純粋に書きたいものを初めて書いた処女文芸作品。
感情タグBEST3
Key好きなら読むべし
麻枝准節が炸裂、ほぼ一気に読み終えました。
最後のオチが急展開、でもそれも彼らしい。
主人公の相方、性別は違えど麻枝准そのものと感じました。だから今まで、どれだけ苦しんで作品を作ってきたか。それが分かっただけでも読んで良かったです。
Posted by ブクログ
一言で言うなら麻枝准ワールド展開しまくりなものです。
みんな同じこと言ってるって思うじゃないですか?
ほんとにそうなんですよ。内容が。
死にたがってる女性と、甘く惰性で生きる少女が、関わっていく中で芽生えた、いわば幻想とも取れる夢物語のような作品だったと思います。
ただ、ネタバレにはなりますが、終わりは相当なものですので、それなりの覚悟を持って読んだほうが、面白かったな、と思って終われるのでは?(結果論)
普段な麻枝准さんの作品は手放しでおすすめしたいと思うほど好きなのですが、今回ばかりはそうはいかないものだったようでした。
オシマイ
Posted by ブクログ
人生に楽しみをみいだせず、死のうとしている哲学者のような人気作曲家 十郎丸(女性)を何としてでも止めたい大学生 時椿とがおこす6日間のギャグあり
シリアスありのちょっと変わった小説です。
麻枝准ワールドって感じです
ぜひー
匿名
面白かったです
ネタも締め方も麻枝さんらしいと思います
ただゲームと比べるとそこまでではない
個人的に最後の展開が良かったです
最後まで読むことをお勧めします
Posted by ブクログ
知り合いに勧められ
面白かったですが、期待しすぎた面もあり自分的にはもう少し欲しいなと感じました。
ですが良い知識が増えたなと思います。自分の触れてこなかった音楽の世界に触れたので
Posted by ブクログ
だーまえさん本人のことはそこまで詳しくないですが、小説として読むと、キャラクターが想像しづらくていまいちのめり込めなかった。でも、文体のテンポは良いので最後までだれませんでした。もし日記の形式で出ていたら生々しくて読めなかったと思うので、小説調で良かった
ラストは個人的に好き。
Posted by ブクログ
著者、麻枝氏の思ってきたこと、思っていることを登場人物を通して読者に伝えたかったのかなと。氏の作品は有名ブランドのゲームやアニメの脚本家から音楽家まで幅広く担当されて来られていますが、どの作品を見ても麻枝氏の色は出ていると大体の人がわかるくらいに濃いキャラクターが出てきますね。彼ら彼女らの言葉はあくまでやりとりにすぎなかったわけですが、多かれ少なかれキャラクターを通して作者自身が伝えたかったことはあると思います。ですが、一人でやっているわけじゃなかった彼は、それなりに他人に見えない部分で闇を背負って生きてきたことでしょう。今回の登場人物はほぼ2人なのですが、そのうちのヒロインであり麻枝氏の投影的な人物「十郎丸」が居ますが、氏は彼女に今まで思っていた本当のことを全部曝け出してくれ!と代弁させたのではないかと思います。麻枝准という一人の人間を知るには、ひっそりとした場所にはなりますが。この一冊の本の中に、それは詰まっています。
元々生きづらさを感じておられる人だとは伝わって来ていましたが、これで本当に納得ができました。
P.S 個人的には入院していた時の日記が切なく、よくこの世界に戻ってきてくれてよかったと思っております。過酷な世界で、いつだって残酷ですが、どうかご自愛ください。
Posted by ブクログ
小説というほど小説しておらず、
登場人物はほぼ2人プラスアルファ、
クローズかつパーソナルで
作者の考えを仮託した会話が中心。
小説としてはそれほどではなかったというが
正直な感想。
Posted by ブクログ
死にたい女性と、生かしたい少女の6日間の共同生活
その生活は偶然なのか必然なのか
2人は出会うべくして出会ったのか
彼女にとっての世界は生き辛く絶望ばかりもしれないけれど、2人で何気なく言い合う言葉は少しだとしても世界を楽しんでいるように思えるんだ
個人的にはちょっと感情移入までは出来なかったが、2人がどんな言い合いをしていくのか読んでいて面白かった
ジャケ買いでしたが、ジャケットがシックでかっこいい
カバーを取ると中は銀色の装丁でそちらもかっこいい