あらすじ
「はじめに」より
本書は、中国の思想を、多様な角度から紹介しますが、決してどれか一つを押しつけようなどとするものではありません。
アプローチは自由です。豊かな食材を提供し、読者の皆さんに、その中からお口に合うものを召し上がっていただければと思うのです。それによって、思考の引き出しが増えることを期待します。
人間が窮屈になっていくのは、たった一つの考えに凝り固まってしまうからです。
たとえば、会社の中で仕事をしていると、その空間が唯一の世界となり、その他の価値観を受け付けられなくなります。いわゆる会社人間になってしまうのです。しかし、どの組織もそうですが、自分がすべてだと思っている世界というのは、実は非常に小さく狭いものなのです。旅行や趣味が推奨されるのは、そうした価値観や空間から少し離れてみることができるからでしょう。
中国の古典は、私たちの視野狭窄を解き放ってくれます。
一つでも二つでも、思考の引き出しを増やし、柔軟な考え方ができるようになっていただきたいと思います。そうすれば、様々な困難や逆境に出会っても堪えしのぶことができ、より豊かな人生を歩むことができるでしょう。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
この本は中国の思想を、分かりやすく短く読めるのでとっつきやすくて良いと感じました。
入門編として読んで、興味のある考えを深く知るには専門書を求めるのが良いと思います。
私は昨年、哲学に興味を持ったが本を読んでも頭に入らない時に、墨家のことを知りこの本を手にしました。
“いったん諌めた以上、もし受け入れられなければ、みずから命を絶つ”と言う考えは、私は過激と思いますが、私は普段儒家の身を引く行動になってしまうので、正しいことは堂々と批判できる墨家に憧れを感じました。