あらすじ
人とサイボーグが共存する世界。
しかし「サイボーグは人間よりも下の存在である」という思想を持つ人間により、
犯罪に巻き込まれるサイボーグは後を絶たない。
ホワイトサイバー社CGS(サイボーグガードセキュリティ)部は、
そんなサイボーグたちを守るための組織だ。
CGSで働く神部 翼は、相棒を亡くしてから憔悴しきっていたが、
新たにサイボーグであるマリオとバディを組むことに。
マリオはハニートラップを得意とするほどに美しい青年の様相をしており、
神部に対してバディ以上の甲斐甲斐しい世話をしてきて――!?
★雑誌掲載時のカラーを完全収録!!
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好きな作風
この話の【サイボーグ】がどの程度の改造をされたのかが不明ですが、人間の脳をサイボーグへと移植した、という話なのかな。人間とは、自我とは、というテーマを中心に置かず、BLらしく「愛し、愛されたい」がテーマだったと思います。理屈が読み取れなかった点も多いのですが、そこをきっちり説明してるとBLとしての魅力が損なわれてしまうので、しょうがない。でも元相棒の自我が自由に出たり入ったりしてるのはなんでなん⁇とひっかかりもしました。
このサイボーグの痛覚はどうなってんのとか、内臓どうなってんのとか、筋力は人間の何倍なの、とか未消化な部分は色々あるんですが、こちらの脳内補完に任されたのかもしれません。
最初のサイボーグの自我が消えてゆくシーンは泣けました。
最初の相棒が自分の恋心をきっちり封印したまま
亡くなってしまったのも切ない。
個人的にはアシモフの「鋼鉄都市」を思い出しながら読みました。神部が新しい方のマリオもたくさん愛して、かけがえのない相棒になれたらいいなと思います。