あらすじ
ここは東北にある、とある精神科クリニック。
一見、町中にあるごく普通の病院です。
ところがこのクリニックには連日、
行列をなすほど救いを求める人が押しかけます。
一体、他の病院と何が違うか。
その理由は、この先生が患者さんに語りかける言葉にあります。
なんと「死にたい」と訴える患者に対して、
「死んでもいいよ」と投げかけるのです。
ただ、これはもちろん決して本心ではありません。
「押すな、押すな」と言われると、
人は押したくなります。
それと同様に、「死ぬな、死ぬな」と言われると、
「死にたい気持ち」がますます大きくなってしまう、
というのがこの先生の考え。
また、
「日常生活で否定され、
心がボロボロになっているからこそ病院にきている。
それなのに、病院に来てもなお否定されたら
患者さんの心はますます傷ついてしまうじゃないですか。
だから、まずは死にたい気持ちを受け止めてあげるのが、
僕の最初の役目だと思っています」とも、先生はおっしゃいます。
実際、この治療を施して自殺を選んでしまう方はゼロ。
今回、初めての本を執筆していただくにあたり、
実際にクリニックで患者さんに対して実践している、
「自分を好きになる方法」や「自信の持ち方」、
「世界観が広がるものの見方」、「罪悪感との付き合い方」などを、
一冊にギュギュっと詰め込んでいただきました。
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今までにない不思議な本
神様はバリにいるでお馴染みの私の師匠、バリの兄貴のまるさんが、「この本は死に止まる本や」と絶賛されていたので買ってみました。本が苦手な私が初めて夢中で最後までよんでしまったことにまずビックリしました。そして、気がついたら心が軽くなっていてまたビックリ。そしてなんだか生きることが楽しくなるような気がして、明日にワクワクしている自分に3度ビックリしました。自分のうつの経験や、実際の患者さんと向き合ってきた経験からの言葉は、説得力と愛に溢れて泣けます。生きる希望が湧いてくる不思議な本で、兄貴が死に止まると言った意味が読んでよく分かりました。この本を読めば、自殺者は間違いなく減ると思います。バリの兄貴のように映画化してほしいなあ。