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Posted by ブクログ
研究論文の要約のような印象。ブックレットという体裁の割には決して読みやすくない(岩波ブックレットでは珍しくないが)。しかしそこで得られた知見は、今後の教育政策を考える上で示唆に富む。特に「学校の教育力」と「社会関係資本の構築」の関係についての実証的な研究結果については、もっと注目されるべき。「おわりに」の部分だけでも広く読まれるとよいと思う。
Posted by ブクログ
私が赴任している高校は、偏差値的には下のほうですが、本書で述べられているようなことを、「なんとなく」感じることができます。
たとえば、生活習慣、学習習慣が乱れた生徒は、どんなにがんばっても、成績を向上させることが難しいということなど。
本書では「男女格差」についても触れているのですが、わたしがこれまで見てきたクラスでも同様で、高い点数をたたき出す子は大体女子でした。普段から言われたことを自分なりに咀嚼して行動に移せるタイプの子が多く、学習も人任せではなく、自分なりに工夫している様子でした。「偏差値が低い学校では、学習習慣に由来するのかな」と思っていたのですが、全国的な傾向なのでしょうか。高校となると、しんどい学校では女子のほうが強いと感じています。
とくに国語の読解や、物事を感じる力は女子のほうが明らかに高いということも感じていましたが、数学でも同様ということで驚きました。
学習習慣や生活習慣は、根気のいる「わかるまでの作業」を支えるものなのだと思います。今後は「習慣をどのように身につけさせるか」ということが課題となってくるのでしょう。
Posted by ブクログ
学力格差は、家庭環境や男女差によって生まれることが大きい。それを解消するために、学習意欲や学習習慣を高める取組や授業改善に向けての継続的な努力が大切である。また、親の収入や学歴は変えられないが、子どもとニュースや勉強について話をするとか学校の行事に親が参加するといった社会関係資本は変えうることができる。学校として、保護者に働きかけることが大切である。