【感想・ネタバレ】向こうの果てのレビュー

あらすじ

同棲相手を殺害した容疑で逮捕された池松律子。将来を期待される若手検事・津田口が取調べに当たるが、罪は認めるも動機については語らない。調べを進めると、彼女を知る男達の証言によりいくつもの顔が浮かび上がる。娼婦のような女、残酷な女、噓つきな女、太陽のような女......。真実の顔はどれなのか。津田口自身もまた、彼女に翻弄され始め――。

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Posted by ブクログ

竹田新『向こうの果て』幻冬舎文庫。

殺人容疑で逮捕された一人の女性の人物像を様々な人びとの証言で解き明かしていくサスペンス小説。某有料衛星放送のオリジナルドラマの脚本を原案に書き下ろした作品とのこと。

この手の小説の場合、余り面白くないことが多いのだが、予想に反して物凄く面白かった。山田宗樹『嫌われ松子の一生』、奥田英朗の『噂の女』や真梨幸子『殺人鬼フジコの衝動』にもストーリーと雰囲気が似ている。

少しずつ明らかにされる殺人容疑者の女性の過酷で歪んだ人生と本当の顔。

同棲相手を虐待した挙げ句に殺害した容疑で逮捕された池松律子という女性が主人公。若手検事の津田口は検事事務官の南川の助けを受けながら池松律子を取り調べるが、罪は認めても動機については全く語らない。調査を進めるうちに彼女と関わった男たちから彼女の幾つもの顔が浮かび上がる。そんな池松律子と対峙していくうちに津田口は自分の姉に池松律子を重ね合わせ、自らの過酷な人生を思い出しながら、池松律子に翻弄されていく……

池松律子は果たして娼婦のような女だったのか、残虐な女だったのか、嘘つきな女だったのか、それとも……

本体価格710円
★★★★★

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2021年04月15日

Posted by ブクログ

同棲相手殺害。
相手の求める者になれる。真実の顔はどんな?
面白く読めました。
みんな同じ一面があるのでは?

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2022年02月10日

Posted by ブクログ

運命に翻弄されているとはこのことだ、と思う。
世界は不公平だとはこのことだ、と思う。
でもどうしても命を繋いでいく、子孫を残す、というのは、抗えない本能なのですね。

wowowでドラマ化される情報を先に知って、松本まりかが演じるとのことだったが、個人的にはハマり役ではないかと…むしろ私の頭では松本まりかの絵で再現された。

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2021年07月11日

Posted by ブクログ

いくつもの顔があるように解説には書いてあるけれど、主人公にそんな多面性は感じなかった。ある意味肩透かし。出生の秘密を抱えた可哀想な女に惹かれた男がたくさんいた話。津田口検事がそこまで入れ込む理由も浅いかな。同系統なら、白夜行の方が主人公の出生の悲惨さや多面性、話の起伏が大きくて面白いと思う。

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2021年10月16日

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