【感想・ネタバレ】されど修羅ゆく君は〈新装版〉のレビュー

あらすじ

姫子は十三歳。登校拒否の中学二年生。
首吊り自殺のために入った山奥で偶然出会った男・阪本が殺人容疑者と知ったことから、事件に巻き込まれる。
というより、彼に惚れてしまったのだ。
ライバルは多い。公園に全裸死体で放置された女デザイナー、六十歳で元結婚詐欺師の探偵・ウネ子、とくにお婆は好敵手。恋も事件もねじれ、もつれ、姫子にも魔手が…。
絶品の語り口調。ミステリーの枠を超えた傑作。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

 いまの世の中で、正しく生きることを時代遅れ、または不器用と呼ぶのだとこの作品は言う。「人生さっさと降りちまった方が勝ち」だと姫子の父は言うが、その「勝ち」に、いったいどんな価値があるというのか。……すいませんダジャレでした。
 終盤の阪本と犯人の激しい駆け引きの場面に、事実の羅列しか書けない下手な小説につけられるお世辞とは違うホンモノの「疾走感」「スピード感」「緊迫感」を感じた。(ここに詳しく感想を書きたいけど、ネタバレになるので伏せます)謎解きを楽しむミステリではなくて、人間の闇の部分を描くための枠組としてのミステリ。それでいて温かい作品。トリックに驚きたい人には向かないかもしれないが、ニセモノの「疾走感」を覚えてしまっている人に、是非読んでいただきたい作品。傑作。

0
2009年11月22日

Posted by ブクログ

後からボディブローのように効いてくる小説。
最高級洋菓子のような、新鮮な果物のような小説。
あまねく修羅場ってのは失恋に起因しているのかも知れない。
またそのうち読み返してみたい。

==============================
あなたも私と同じことをして私のところまで堕ちてきてよ。
人が死ぬシーンよりもこの台詞に最も修羅場を感じた。

0
2011年03月20日

Posted by ブクログ

こういう風に10代前半の少年少女を描く作家さんがいることを全く知らなかった。衝撃だった。描かれている少年少女の造形を追うと、(確か)中世欧州では“子ども”は“幼児”ではなく“小さな大人”として扱われいた、ということを思い出す。弱いだけでなく、したたかさを持つ存在。

文章は柔らかにして明瞭。

強面の野崎さえ恋に落とす、姫子の気概が印象深い。

0
2010年03月03日

Posted by ブクログ

あぁ、探偵ねぇハードボイルド?
読み易いのですぐ読めた。
?、表紙の左の人誰だ?
タイトルもよくわからないな…

0
2025年04月11日

Posted by ブクログ

ずっと読みたいと思っていた著者の作品。何と言っても題名すごいよね。そしてもてもての男阪本といい、13歳の姫子といい、ウネ子、野崎、新田までも、他の本には出てこなかったような人物が描かれる。もっと読みたくなる小説だろう。

0
2021年04月11日

Posted by ブクログ

2011-41 坂本君のもて話、下は中学生から上は60歳まで出てくる女性みんなにもてる。でもあまりキャラクターはよく分からない。登場人物全員なんか感情移入できるような人はいない。
とりあえずタイトルが抜群にカッコイイ。全然関係ないが映画「腑抜けども悲しみの愛を見せろ」と双璧をなす格好よさ。

0
2011年04月11日

「小説」ランキング