【感想・ネタバレ】プラハからの道化たちのレビュー

あらすじ

現代史の結節点の陰に秘められた謎。元外交官の著者が描く江戸川乱歩賞受賞の問題作――ソ連軍の戦車が、チェコ人民の自由を踏みにじって侵略してきた1968年8月、ひとりの日本人が、レーゲンスブルクの病院で自殺した。その死に疑問を抱いた義弟の川村は、原因調査に乗り出すが、そこには恐しい事件が待ち構えていた。民衆のせつないまでの自由への希求を描き、息もつがせぬ江戸川乱歩賞受賞作。

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Posted by ブクログ

1979年の第25回江戸川乱歩賞受賞作です。(なお著者はそれまでに2度同賞の候補となった作品を出版しており、本作品が処女長編ということではありません。)
前2作は本格ミステリでしたが、本作品はいわゆる「プラハの春」を題材にしたスパイ物(なお本作品は乱歩賞初のスパイものだそうです)となっています。
となっては東西冷戦という設定が何とも古いですし、またスパイものとは言っても、海外の作品のようにスーパーマンのような主人公が活躍するわけアクションがある訳ではなく、全般的に地味な印象を免れませんが、タイトルにも秘められたようなこの時代ならではの雰囲気をしみじみと味わうのが正解なのかもしれません。

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2014年11月05日

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