あらすじ
足元には広大な宇宙が眠っていた! 地図製作会社“メイキョウ”若手社員・駒木根晶は上司の天河にケイビング部立ち上げを命じられる。幼い頃から洞窟が大好きで、大学時代は探検部、恩師は地質学の権威、日長義之。晶は社内で洞窟に興味があり、また性格の向く者をスカウトしてゆく。しかしその本当の目的は、地下20キロに発見された大空洞を地図化することで──。近未来お仕事冒険小説。
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Posted by ブクログ
地図作りの会社“メイキョウ”が依頼されたのは地下の大空洞を地図にすることだった──。未知の世界に挑む近未来冒険お仕事小説、と紹介文にあったが、そこに1枚も2枚もテイストが加わることにより、より魅力的な話になっていた。
小森作品も読んだことがなく、この本の前知識もなく読み始めたので、小粒の原石を見つけたかのような新鮮な気持ちになった。面白い!
メイキョウが地下大空洞を地図にするため、社内でプロジェクトチームを結成し、地下に行くための訓練が描かれているところが、よりリアルさを感じられた。
そして新の目的が明らかになるところにはゾクッとした。
そうだよな、行くリスクの高い地下よりもそっちを目指すよなって思って…。
Posted by ブクログ
地下の探索という任務に、現時点で生きている人達が今の会社で、どんな風に現実のものにしていくのか、読んでいて面白かったです。遠い未来ではなく、今というところがいいですね。
進んでいくミッションで、宇宙兄弟がちらつき、ちょっと予想に入り込んできてしまいましたが、最後の取引ですっきりしました。いろんな人にいろんな役割があって、繋いで行きながら、物語が完成していくところが楽しめました。翼は引っ張り過ぎで、どんな大役をこなすのかと思って期待し過ぎましたが(笑)。
そして、地図作りとケイビングに興味をもちました!楽しそう!
地図作りは凄く大変そうだけど、やりがいのある面白い仕事だなと思いました。一つ一つの道の形や家の形が、こんな風に合わさって、地図が出来ていると思うと、平面から人の営みが見えてきて面白かったです。取材協力にゼンリンとあったので、納得と思いました。仕事内容は全然違いましたが、以前、役所の都市計画課でアルバイトしていていたので、ちょっと懐かしくなりました。
ケイビングも凄く面白そうでした。閉所・暗所・水が合わさったところが大の苦手な私としては、絶対無理な趣味ですが、本を読んでる時は面白かったです。不安感と恐怖感が物凄くよくわかるなーと思いました。