あらすじ
著名な賞の受賞、ベストセラー……、日本の現代文学が、いま英語圏で注目されているのはなぜか?
アメリカ、イギリスの翻訳家、編集者、フェス運営者、装幀のデザイナー、書店など、
本作り&文芸に関わる人々=文芸ピープルを取材し、その声と仕事を伝えるルポ・エッセイ!
日本文学が、ここ数年、次々に英訳され、読者を獲得し、そこからまた世界に広く紹介されている。村田沙耶香『コンビニ人間』などベストセラーも生まれ、昨年は柳美里『JR上野駅公園口』が全米図書賞を受賞するなど、読者が広がり、高い評価を受けている。注目されるのは、若い翻訳家や編集者による紹介、独立系の出版社からの刊行、という新しい動きだ。
いま何が起きているのか?
作品はどのように発見され、翻訳出版されているのか?
なぜ女性作家が注目されているのか?
「日本」はいまどのように受け取られているのか?
〈目次〉
1章 新世代の翻訳家たちに聞く
2章 新しい「日本文学」を編む編集者たち1――『コンビニ人間』が英語圏の読者に届くまで
3章 新しい「日本文学」を編む編集者たち2――日本語の原体験と編集の仕事
終章 変化の年
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
タイトルと内容が違うのではないか
内容はほぼ海外への日本文学とくに女性作家の紹介
面白くは読めたが、「好き」を仕事にする人々というタイトルじゃないでしょう
Posted by ブクログ
現代の日本文学/日本語文学が世界、殊に英語圏(アメリカやイギリス)でどのように受容され、位置付けられているのか。翻訳者や編集者、書籍のデザイナーやイヴェント運営者へのインタビューが興味深かった。
読み進めるうちに「この作家/作品も世界に向けて翻訳・紹介してくれたらなぁ」という思いがムラムラと。個人的には有吉佐和子の『華岡青洲の妻』をぜひ!
書名からテーマごとに「文芸ピープル」への取材が章立てられているかと思ったが、ブームやムーヴメントの考察の一環としての色合いが強い。非英語圏についても紹介してほしかつた。
村田沙耶香の『コンビニ人間』について、英題を「Convenience Store Woman」ではなく「Homo Convenience」にすべきだという意見が。私も性別/ジェンダーに注目した前者より、主人公のアイデンティティーを巧みに表した後者こそふさわしいと思う。