あらすじ
しんどい現実を生きる女たちを照らす傑作!
オカヤイヅミ、デビュー10周年を飾る記念碑的な作品が誕生!!
数々の紙誌評で絶讃されたベストセラー『ものするひと』の作者が新たに描く「女と記憶と友達の話」。
◎「ほんとうは料理も掃除も洗濯も好きじゃない」専業主婦のマリ
◎「自分の身を守るなんてこの歳までしたことなかった」夫と離婚調停中のサヨ
◎「お嫁に行って子供を産まなきゃだめですか」キャリアウーマンのサトエ
1963年生まれの3人は高校時代の友達。同じクラスだったヒロミが、自らが所有する「白蓮荘」の部屋で孤独死したのをきっかけに久々に集まる。ヒロミが残した遺書にはなぜか、それほど親しくもなかった3人の名前が記されていて、庭に大きな白木蓮が植えられたアパートと謎の店子のその後についてのお願いが--
どうして3人だったのか。変わらない関係、変わりゆく状況の中で、それぞれ人生を見つめていく先に待ち受けているものは。「しんどい現実」を生きる3人の女性をあたたかな眼差しで描き出した野心作。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
・「ほんとうは料理も掃除も洗濯も好きじゃない」専業主婦のマリ
・「自分の身を守るなんてこの歳までしたことなかった」夫と離婚調停中のサヨ
・「お嫁に行って子供を産まなきゃだめですか」キャリアウーマンのサトエ
50代女性3人のしんどさ、生きなきゃいけない現実が等身大で、他人ごととは思えませんでした。
でもでも救いようのない終わり方ではなくて、
今の居場所でどうにか生きていこうという結びにも納得だし、満足。
第26回 手塚治虫文化賞受賞。
Posted by ブクログ
アパートオーナーの孤独死の遺言書は、高校時代の同級生3人に宛てたものだった。
40年も会ってなかったにも関わらず、3人にアパートに住む大学生が卒業するまで住まわせて欲しいと、その後は、土地を売ってもかまわないと。
理由もわからず、戸惑う3人。
中年の域になり、家族があってもなくても孤独死が他人事とは思えなくなっている。
ほんとうは、料理も掃除も洗濯も好きではないのに専業主婦のマリ。
夫とは、離婚調停中のサヨ。
キャリアウーマンのサトエ。
それぞれのしあわせなんてわからない。
それぞれのしんどい今を生きるしかない。
それぞれが、このままでいいのか…と思いながら。