あらすじ
第19回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作! ヤクザの下っ端二人組、真二と悠人。人使いの荒い上司にこき使われる彼らの冴えない日常は、ある日、他殺体を発見したことで変わり始める。同じ頃、下町で自動車部品店を経営する植草父娘は、地上げ屋による嫌がらせで廃業に追い込まれかけていた。抵抗するため、父娘はある人物を頼るが……。一方、宗教団体・ニルヴァーナでは、教祖の孫娘が誘拐される事件が起きていた。様々な人物や事件が、衝撃のラストに帰結する、誘拐ミステリーの新機軸!
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ヤクザの下っ端2人のパート。
車の部品屋を営む親子のパート。
宗教団体ニルヴァーナのパート。
複数のパートがラストに向けて重なり合っていく所は読み応えがあった。
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ヤクザの下っ端がこき使われる日々。そんな色々も面白く読みやすく、これからどんな風に誘拐ミステリーが始まっていくんだろうかと読み進めるが、誘拐について書かれるのは案外と後の方。
最初から最後まで面白い。
読みやすすぎず、ずっと楽しめて、展開も新しい。
オススメしたい作品。
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会話文と情景描写のバランスが良くて読みやすい。理詰めミステリでよくある淡々とした文章とは違う、好みな感じだった。
展開、ギャグセン、疾走感のある筆致、とにかく面白かった!最後の最後までどう終わるのか予想がつかずドキドキしながら読んだ。起承転までかなり笑える。結はふつう。
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タイトルに『誘拐』とあるにもかかわらず、折り返し点の辺りまで誘拐計画が全くスタートしない。零細暴力団・麦山組の組員見習いの市岡真二と塩草悠人のコンビの話と、調布の自動車部品会社・植草部品の話が交互に進み、誘拐ものを想像していると拍子抜けする。コンビが組幹部の荒木田から誘拐計画を宣告されてからの展開は目まぐるしい。ヤクザ見習いの物語が誘拐物語になり、最終的にあんなコンゲームへ展開していくとは。ラストで明かされる真実には見事に騙された。さすが「このミス」作品といった感じ。続編も読もうと思う。
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はじめて読むこのミス大賞作品。
なんと言ってもヤクザの下っ端の2人のキャラがとても面白く魅力的だった。
途中なんとなくオチが読めるが
このタイトル通り重くはなく、
誘拐ミステリーとしてはサクサク嫌な気持ちせずに読めた。
続編も出てるみたいなので読むのが楽しみ。
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「元彼の遺言状」とこのミス大賞を競いあっただけあり、さすが!散りばめられた伏線、回収はもちろんですが、
個人的にはストーリーの大筋のどんでん返し伏線ではない、小さな仕掛け(身代金のドローンのくだりや、春香誘拐の時のトリックなど)にも
きちんとからくりがあって面白かったなと思いました。
中盤まで、「この小説マジでまともな人出てこんな……」と思ってたが、最終的には真二と悠人、菜々美が一緒にいたり、マサヨシと春香がいい感じになってたりと少し人間関係に希望があって良かった。笑
個人的にマサヨシがいいキャラだったと思う。ヤクザになりきれん優しいヤクザ。春香ちゃんの変化や成長を別ストーリーでいいから見たいかな。
植草親子の顛末をどうまとめるのかなと思ってたけど、真二と悠人が換金出来ない宝くじを換金してもらうという所に落ち着けたのは凄かったなと思う
。
ただ、いつも全く予想もせずに騙されまくる私ですら予想出来たから(笑) その辺りは評価を4にさせてもらおうかなということで。
※個人的に、春香ちゃん誘拐の時の第二の女は絶対菜々美だろうと思いながら、まさか悠人が通じてるとは予想しなかったので、身分証で白石真波が出てきた瞬間、あれ?ってなった。これじゃどこで植草親子の件をまとめるんだと思っていたら
まさかの偽装身分証だったとは。その辺りはまんまとやられました。(普通の人は気づくよね、ええ。笑)
ちなみに作者のTwitter見てると二作目を鋭意制作中だそうです。期待!
Posted by ブクログ
ヤクザの下っ端二人が主人公で
上から言われた仕事(誘拐)をすることになり
その顛末の物語
それに自動車部品店の話も絡んできて・・・
前半はいろいろ盛りすぎではと思いながら読んでました
誘拐もなかなか始まらないし
でも中盤くらいからはなんかスピードに乗り
読み進めちゃった感じです
内容的にちょっと強引さを多々感じましたが
楽しめました
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「このミステリーがすごい!」大賞・文庫グランプリ受賞作。意表を突いた誘拐ミステリーのプロットはなかなかよくできている。このプロットが成功している、つまり読書を騙せる要因は、ヤクザの下っ端二人組、真二と悠人の関係性と会話の妙にある。この性格の全く違う二人の描かれ方が素晴らしいのですっかり騙されてしまった。伏線になる自動車部品店を経営する植草父娘の娘・菜々美の人物像が何かあまり一定していないところが減点だが、ラストの衝撃にいたる伏線の回収は見事で、「元彼の遺言状」と大賞一騎打ちになったのもうなづける。
は、地上げ屋による嫌がらせで廃業に追い込まれかけていた。抵抗するため、父娘はある人物を頼るが……。一方、宗教団体・ニルヴァーナでは、教祖の孫娘が誘拐される事件が起きていた。様々な人物や事件が、衝撃のラストに帰結する、誘拐ミステリーの新機軸!
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このミス大賞の作品
ヤクザになりかけの若者たちが主人公。
身代金受け渡し場面が先にあって、それは被害者目線だったから犯人捕まえてなんぼだけど、主人公目線だとうまく身代金は回収しないといけないんだよなぁなんて考えたり。
そしたらあれ?どこで何が起きたの?な展開にコンフィデンスマン的な形勢逆転があってスカッとした。
部品工場の親子とか、宝くじとか、伏線もちゃんと回収されてるし、意外に面白担当かと思った人がすごいことしてるし、けっこう頭使って面白かった
Posted by ブクログ
第19回『このミステリーがすごい』大賞、文庫グランプリ賞受賞作。同時受賞は大賞に『元彼の遺言状』新川帆立。
出てくるのは麦山組のヤクザの下っ端のチンピラみたいな市岡真二22歳と草塩悠人23歳の二人組プラス手下のマサヨシ。
あとは店の土地と建物を売って立ち退きの要求をのまないがためにヤクザたちに嫌がらせをされている植草部品の植草浩一と、娘の菜々美。
そして起きた事件は、調布に住む金貸しの稲村徳也が殺され、その現場に居合わせたことを隠すために、調布の宝くじ売り場で宝くじの当たりくじ1億円を買ったことを真二と悠人が隠さなければならなくなり、自分たちで換金できなくなったこと。
『甘美なる誘拐』というタイトルですが誘拐をするのはかなり後半になってからです。
真二たちは上から命じられてニルヴァーナという宗教法人の教祖の孫娘の中学生長尾春香を誘拐する作戦を立てます。
以下ネタバレです。お気をつけください。
最後の黒幕が○○だったとは全く気づきませんでした。
「身代金取れたし、ニルヴァーナの変なお札も手に入り人質も無事に帰るし、いい誘拐だった」とマサヨシが最後に言ったのが、まさしくその通りだと思いました。
人質が『ハチミツとクローバー』や『ちはやふる』などのコミックを読みながら鳩サブレやジュースなどのお菓子を食べて待機しているのですよ。
ヤクザは出てきますがめでたし、めでたしに終わるコメディタッチのミステリーです。
最初は少しかったるいと思って読んでいましたが、最後はやっぱり面白かったです。
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中盤までは仕込みもあってダラダラと進んでいたが最後に全てがひっくり返るコンゲーム。犯罪には違いないけれど、概ねみんなハッピー。伏線も回収されお見事。
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ありとあらゆる謎が散りばめられ、そして収束していくラストが読んでいてとても気持ち良かったです。
展開を予想しつつも、その予想を超えた想定外の真実には驚かされました。
一人ひとりのキャラが濃く、もっと他の人にも焦点を当ててほしい!と思いながら読んでいました。笑
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内容としては、とても面白かった。予想外の部分も多々あった。のに!何故か序盤読み進めるのが中々難しかった。同じ感想を書いている人がいたが、何故だろうか。
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私にはちょーっと、伏線が長かったかなと。あと、宝くじ買ってるところから、当選発表のあと、なぜそれにふれないのかなと気になって気になって…。でも、後味よくて面白かったです。
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ヤクザの下っ端二人組、潰れかけの自動車部品店親子、新興宗教・教祖の孫娘。 接点のない彼らを結び付けるある誘拐計画、ある金貸しの死と宝籤。 意外な結果を見せる誘拐エンターテインメント。
全体的にスケール不足、誘拐ミステリーとしても群像劇にしても過去の偉大なる作品にすごく見劣りする。 誘拐を焦点に見た時はやはり警察との対峙が陳腐に感じる。 警察の欺き方や人質の扱いにしろ極道らしさが一切感じられない。 そうなると半素人で構成された「大誘拐」を想起させ、あの作品ほどの壮大な膨らみは見られない。 様々な人が繋がる群像劇の要素もあるが、あまりスポットを当てられない人が多々いる。
一番気になったのはインタールードの使い方。 意味合いとしては単に幕間。 今までインタールードというと本筋とは関係ないような視点から物語に切り込んだり、神の視点から過去や未来の記述をとったり非常に技巧の強い要素として見てたのだが本作のそれは単に未来のことを前倒しで記述している所謂倒叙である。 この構成がよく分からない。 全く想像し得ない意外な展開を先に描写させておいて、その後の過程を強く惹き付けるような使い方なら分かるが・・・。
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面白かったです。
出てくるほとんどが悪い人達なので、裏の世界の嫌な部分しか書かかれてないのですが、その辺が軽妙に書かれていて、とても読みやすかったです。
Posted by ブクログ
読み始めたのはいいけど、すぐイヤになってしまって、その後3週間くらい放置。
が、なんとか読み終えた。
最初の方が、読みづらくて。
後半に入ってしまえば、どんどん進んでおもしろかった。
次の作品もあるそうなので、読んでみるつもり。
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第19回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作! ヤクザの下っ端二人組、真二と悠人。人使いの荒い上司にこき使われる彼らの冴えない日常は、ある日、他殺体を発見したことで変わり始める。同じ頃、下町で自動車部品店を経営する植草父娘は、地上げ屋による嫌がらせで廃業に追い込まれかけていた。抵抗するため、父娘はある人物を頼るが……。一方、宗教団体・ニルヴァーナでは、教祖の孫娘が誘拐される事件が起きていた。様々な人物や事件が、衝撃のラストに帰結する、誘拐ミステリーの新機軸!
Posted by ブクログ
ヤクザの抗争、信仰宗教、地上げ、誘拐など、いろんな要素を詰め込んでいる割に、それぞれの関連性が中途半端で、かつ最後のご都合主義的な展開も伏線に乏しくていただけない。
正直に言って、これが大賞?と思ってしまった。
Posted by ブクログ
ストーリーやカラクリ、伏線回収等はとても面白く感じました。
さすがこのミスって感じでした。
個人的には、場面替わりや時系列のズレにあまり馴染めなかったです。
Posted by ブクログ
甘美なる誘拐
平居紀一さん。
第19回
このミステリーがすごい!
文庫グランプリ受賞作品
文字が踊りすぎて、
最初はついていくのが大変でした。
だんだんと、テンポに慣れ、
楽しく読めました。
Posted by ブクログ
全体的にガチャガチャ騒がしい。主人公の二人のイメージがをお笑いのEXITに当てはめて読み進んでしまった。賞をとったのだから何か良いところがあると最後まで読んだが残念。
Posted by ブクログ
登場人物の目線で描かれているため感情移入しやすくもあり、ただ淡々とそのシーンを読んでいる感じで、あまりミステリーと感じることはできなかった。前半の面白みに欠ける分、最後にどんでん返し風に種明かしをされてもあまり驚きが感じられなかった。
登場人物が個性的で応援したくなったところが最後まで読めたおかげ。
Posted by ブクログ
わかりやすさとスピード感ありサラッと読めるのが良い。ただ最近にありがちなのかも知れないけど種明かししすぎ。あと、解説しすぎ。なんでも入れすぎなのかも。
次の作品読んでみたい。
Posted by ブクログ
最初は色々な登場人物が書かれてあり、タイトルの誘拐にたどりつくまでは長かったが最後に物語がつながった点からは面白かった!悠人が意外に頭のきれるやつだったのが最初の印象と違った
作者が現役医師には驚き。