【感想・ネタバレ】エウセビオス「教会史」 (下)のレビュー

あらすじ

「反ユダヤ主義」の淵源とは?
迫害に次ぐ迫害からコンスタンティヌス帝の勝利まで。「キリスト教とは何か」が根本的に問われた時代を「教会史」の嚆矢に読む。

キリスト教最初期300年の歴史を記し、「反ユダヤ主義」など西洋精神史に多大な影響を与えた教会史の嚆矢を全訳。本巻では、セウェルス帝治下の迫害(203年)からエウセビオスの同時代、ミラノ勅令やリキニウス帝に対するコンスタンティヌス帝の勝利まで、迫害と殉教者、正統をめぐる百家争鳴の論戦が語られる。巻末に詳細な各種索引を付す。

エウセビオスは、ユダヤ人がイエスをキリストとして受け入れないというただそれだけの理由で、彼らにむき出しの憎悪を投げつけた。『教会史』の論客たちは、歴史の中のイエスや、その神性、正典、正統教会の聖書理解などについて挑戦的で重大な発言を繰り返した。これらはいずれも現代のわたしたちが問題にすべきものであろう。(中略)「キリスト教とは何か」を真摯に問う者は、「新しい皮袋に新しい酒」(マタイ、マルコ)を盛ろうとしなければならないのではないか。――<本書より>

※本書の原本は1986~1988年、山本書店から刊行されました。

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Posted by ブクログ

「教会史」下巻。師の師であるオリゲネスの生涯や、著者エウセビオス自身が目の当たりにしてきた迫害の記録、教会の再建など。大体上巻と同じような調子。
電子書籍で読んだんだけど、せっかくものすごくたくさんの註がついてるのにリンクが付いてないタイプの本なので実質読むことができないのがもどかしい。もう一度読みたくなったら紙で買いなおしたほうがいいかもと思う。

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2022年09月12日

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