あらすじ
「だから/おりてこいよ、ことば。」「されば、私は学校帰りに/月までとばなくてはならない。」――学校と自室の往復を、まるで世界の淵を歩くようなスリリングな冒険として掴みとってみせた当時十代の詩人のパンチラインの数々は「現代詩」を現代の詩としてみずみずしく再生させた。中原中也賞と丸山豊記念現代詩賞に輝く傑作詩集が待望の文庫化!
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Posted by ブクログ
14歳から17歳この彼女の3年間 の 詩
その当時しか描くことのできない詩の世界観 ……
凄く儚くて尊い……
『詩』の可能性は無限大ということを感じた
Posted by ブクログ
十四歳から十七歳の三年間に紡いだ詩。その年代らしさと、らしくない表現力には驚かされる。
そして、二十九歳になっても「適切さがわからない」と悩む著者。文庫本のあとがきですら、詩的で美しい文章だと感じた。
見ているものが同じだとしても、それを言葉に乗せて表現できるというのが、詩人なのだろう。
Posted by ブクログ
にんじんやほうれん草みたいな、すぐそばにあるものから想像を膨らませて描かれる世界観。
それに加えて妖艶な表現にも驚きました。
ハッと目が覚めるような鮮やかさです。
詩人とは、こういう人のことを言うんだな〜と思いました。
目の前の現実を受けて、自分の中の畑を掘り起こしていくような感覚。
あるいは、海に潜って行くような感覚。
読んでいて、とても豊かな気持ちになりました。