【感想・ネタバレ】女ふたり、暮らしています。のレビュー

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Posted by ブクログ

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結婚が、人生で絶対に選ぶべき選択肢ではないと、ほかの選択をしても楽しいのだと教えてくれるお守りみたいな本だと感じた。まだまだ結婚して子供を産むというのが当たり前の人生プランとして語られる世の中で、特別結婚したいとも思っていない自分はどこか外れた人間だという思いが強かった。結婚にとてもいいイメージはなかったし、異性と暮らしていく未来が想像出来なかった。でもこの本では特別気の合う友達(恋仲では無い同性というのも私にとっては重要だ)との日々の暮らしが語られている。これこそ私の憧れる将来の生活だと強く思った。だってあまりにも楽しそうではないか。縛られることは少なく、お互いを支え合えて趣味の合う友達と暮らしていく。2人のお気に入りの部屋で2人で選んだ家具と雑貨を添えて穏やかに生活をする。子供を産むかどうかを考える必要もなければ、相手の両親に気を使いすぎる必要も無い。とても楽で、理想的だ。将来自分が結婚するかどうかは正直分からない。なんと言っても私はまだ20歳だしこれから何があるかは分からない。それでも、こういう暮らし方が選択肢にあるというのは自分の心を少し軽くしてくれる。何度も読み返したくなる魅力のある本だった。

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2024年05月31日

Posted by ブクログ

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読みやすかった。韓国行ってみたいなって少し思った。
お互いが大切にした方がいいことは、パートナーとの同居のときとあまり変わらないのかなと感じつつ、軽やかに過ごされてるような印象。
曲のプレイリストを作る取り組みHawaii deliveryも未来を見据えててよかった。

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2024年04月21日

Posted by ブクログ

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作家さんの表現なのか、訳し方なのか凄く読みやすくて好きな一冊だった。 所々韓国の文化を知らないが故に不明点もあり、逆に女性だから舐められたこととか哀しい哉国を超えて理解できることもあり。2人と4匹がこれからも仲良く暮らせたらいいな。 ソヌと同じ破壊王であり散らかし魔、ハナと同じく気にしいなので、共感しながら読んだ。 「けんかの技術」が好き。「けんかの目的は何なのだろうと考えてみる。自分の手に最もよくなじんだ武器を相手の急所に突き刺して息の根を止めることだろうか」には自分のことを指摘されたかと思った。反省。

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2024年01月08日

Posted by ブクログ

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素敵だった。私の憧れが詰まった気の合う友人との2人暮らしエッセイ。

どんなに気が合うとはいえ、やはり他人との共同生活は大変で。喧嘩の様子もいざこざも価値観の擦り合わせも描かれていたけど、それを上回る、小さな幸せと温かさとユーモアが感じられて素敵だった。

描かれているような、理想の同居人に理想の住宅、周囲の人間模様を手にするのは奇跡のような難しさだと思うけれど、相手が恋愛関係にある人でも同じこと。社会通念にとらわれず、人生のある期間、大切に想う人と楽しく暮らせたら。

「友人」2人暮らしで始まった生活もやがては家族のように互いを支え合う関係になっていくなかで、最後に社会制度に言及していたところにも、また勇気をもらいました。多様な家族のかたちが社会的にも認められ、個人にあったライフスタイルを思い描けるようになったら良いよね。


〜〜以下、印象に残った文〜〜
社会生活なんかより自分の自尊心の方が、他人との関係よりも自分自身との関係の方が大事だから。

自炊生活とシングルライフの最も大きな相違点は、今の生活を「一時的」なものと考えるのか、「半永久的」なものと考えるのかだと思う。

私はいつも、自分の生活空間の状態よりもましな精神世界を持っている人間でいたい。

仲良く暮らすというのはすなわち、よくけんかするということだ。
一緒に暮らす人、一緒に暮らしていかなければならない人とのけんかは、忘れるためにするものだ。シャベルで感情の流れる道を掘り、流れをよくするためのけんかであって、ちゃんともとの関係に戻るためのけんかなのだ。

相手を変えようとすることは争いを生むだけで、そもそもそれは不可能なことだ。

よく知らない、遠くにいる、愛情のない対象であるほど一般化するのは簡単だ。ざっとひとくくりにしたって構わない。でも、愛する存在の場合は、小さな違いが特別感を生み出す。その個性が大切で、意味がある。

「幸せは、バターだ!」
そして、バターのように確実に、自分を幸せにしてくれるものは何なのか、ふだんから知っておくのもいいと思った。

自分の暮らしを営むための労働は、ひとりの人間をまともな人間にしてくれる。

「娘と一緒に暮らす友達」には互いの両親に対する義務はなく、好意を受け取る関係だ。

日々溜まっていくストレスや緊張、心配事を解消してくれるのは何かものすごいものではなく、他愛ないいたずらやつまらない冗談、くだらない話だ。

生涯を約束し、結婚というしっかりした形で互いを縛る決断を下すのはもちろん美しいことだ。でも、たとえそうでなくても、ひとりの人生のある時期に互いの面倒を見て支え合える関係性があるとしたら、それはまた十分に温かいことではないか。

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2023年05月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「けんかの技術」の章が特に良かった。
女性二人に限らず、いくら楽しくて気が合う相手とでも共同生活って譲れない事が出てきてけんかになることもある。

『けんかの中での私のいちばん大きな過ちは、何か間違っていると指摘されたことを責められていると受け止めてしまい、それに対する弁明ばかりしてしまうことだ。自分の論理を何とか理解させようとするのだけれど、相手にとっては言い訳でしかない。相手がなぜ腹を立てて、悲しんでいるのか、それを知ろうと努力し、慰めるのが先なのに、自分のことばかり考えていたのだ。』(p140)

けんかする時って相手に対して「こうして欲しい」という感情をぶつけがち。それって相手を自分の思うようにコントロールしようとしてるんだよなぁ。

「こうして欲しい」と自分が思う相手の間違いを指摘する前に、相手がどんな感情でいるのか想像する努力をしなくちゃいけない。
なんでけんかになってしまうのか、普段からお互いに感じている何に問題があるのか、そこを話し合いつつ折り合いのつくところを探り合わないとけんかする意味が無くて、ただ傷つけ合うだけになってしまうんだろう。

『けんかの目的は何なのだろうと考えてみる。自分の手にもっともよくなじんだ武器を相手の急所に突き刺して息の根を止めることだろうか。再び立ち上がれないように殴り、踏みつけることだろうか。一緒に暮らす人、一緒に暮らしていかなければならない人とのけんかは、忘れるためにするものだ。シャベルで感情の流れる道を掘り、流れをよくするためのけんかであって、ちゃんともとの関係に戻るためのけんかなのだ』(p141)


女ふたり(と猫4匹)の生活って最高!これが新しい家族の形!という話ではなくて、色々な選択肢がある中で、それぞれのライフスタイルにとってこの暮らしがベストだったという話。
持ち物の量の違いですれ違ってけんかもするし、将来別々に暮らす事もあるのかもと不安になることもあるし、男性がいれば違ったのかもと思うような理不尽な目に合ってしまう事も書かれている。
人と人とが暮らしていくって綺麗で楽しい事だけじゃない。
面倒で大変だけど、それでも人と一緒に暮らす事は私にとって素敵な事だし、丁寧に大切にしていきたい事だなと感じた。

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2024年03月30日

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