【感想・ネタバレ】女ふたり、暮らしています。のレビュー

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Posted by ブクログ

ファン・ソヌ ファッション雑誌のエディター。料理は大得意だが、物が片付けられないゴミ屋敷のな主への道まっしぐら。キム・ハナ 「話すことを話す」で46千部の売上げ、同世代の女性を中心に幅広い支持を得てるコピーライター。ミニマリスト、人付き合い、生活は整然と生きる。
あまりにも気が合うと思っていた二人は、一緒に暮らすうちに実は全く正反対の性格、そのことが原因で何度も激しく喧嘩。そうして、相手の姿を通して自分を見つめ直し、喧嘩の技術を磨き、互いに信頼できる存在であり続けるための努力する。
人が誰かとある程度近い距離で生きていくためには避けて通れない普遍的なテーマが飾ることなく語られる。#主婦である私がマルクスの「資本論」を読んだら

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2024年03月11日

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夫婦でも、家族でも、友人でも、相手は誰でも良い。誰かとともに暮らすこと、誰かとともに生きることの煩わしさ、愛おしさ、素敵さが見事に詰まっている1冊だった。

パートナーがいる人、パートナーを求めている人、不自由はないから一人で生きていこうと思っている人、みんなが読んだら良いと思う。
それほどにこのキム・ハナとファン・ソヌの生活も、お互いへの想いも、そしてユーモア溢れる文章も素敵だった。

2人の生活や考え方を見ていると、「家庭は結婚した異性の夫婦と子どもで構成される」という従来からのマジョリティの価値基準(=呪いともいえる)から私たち読者の心が解き放たれていくような心地がする。

本文中の言葉を借りるなら〝友人同士だろうが、夫婦だろうが、仕事仲間だろうが、人が誰かとある程度近い距離で生きていくために避けて通れない普遍的なテーマが、飾ることなく語られている〟1冊。本当に面白かった。

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2024年01月22日

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単なるルームメイトでも、恋人同士でもなく。
一人暮らしに不安を感じはじめた2人がパートナーとして生活をはじめる韓国エッセイ。

2人が共同生活することになる経緯や、家探しをめぐるあれこれ、女性としての生きづらさ...

既存の制度や価値観に振り回されることなく、自分らしい生き方を実現するためのヒントをもらい、とても勇気づけられた。
あと猫がとてもかわいい。

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2023年07月03日

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2人の視点が切り替わるのでお互いの考えや性格がわかって良かったです。好みや人生観が似ているところもあるけれど、生活スタイルでは正反対でぶつかるところもあり、お互いに補い合っているすごく素敵な関係に憧れました。友人とふざけ半分で、将来は犬を飼って一生に暮らそう〜〜と言ってる私には理想すぎる姿です。婚姻関係とは違う、w2c4のような"分子式家族"という新しい形が日本でも韓国でも定着することを祈ります。

それぞれコピーライターとファッションエディターとして文章を生業としているだけあって、センスとユーモアに富んだエッセイです。邦訳された韓国の書籍をいくつか読んだことがありますが、こちらすごく自然な文章で読みやすかったです。

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2023年03月28日

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韓国って日本よりも女性が圧迫されてそうなイメージがあった。
この著者たち2人はとても前衛的で、社会で活躍し、輝いている女性だ。
知的でユーモアがあり、言葉の選択が上手で面白い。
家族の新しい形、それはLGBTに限らず、「夫婦」のように受け入れられて、守られてもいいと思った。
心地良さそうな、豊かな2人の生活に憧れるし、応援したい。

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2023年03月08日

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韓国文学は苦手だけど、エッセイなら!と思って読んでみたら大正解でした。長い一人暮らしにももういいかな、と思い始めてタイミングよく一緒に暮らし始めた40代未婚の女性ふたり。お互いの苦手なところを補い合える最高の相性で、こんなにぴったりな相手を見つけられるのが羨ましい。この本は若い女性が「こんな選択肢もあるんだ」と思える点でおすすめだけど、もちろん結婚してる人にも学ぶところがたくさんあると思う。女ふたりでも男ふたりでも夫婦でも、人と人との人間関係という意味では同じ。"誰かのためにする喜びがある人生の方が良い"という言葉が心に響いた。途中に挟まれる家や猫の写真も素敵。

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2022年11月25日

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新しい生き方の提示だけれど、同時に普遍的な「他人との折り合い方」「他人と生活することの豊かさ」を描いていて、とてもよかった。
ふたりとも文才があって、お互いの目を通した人物像がとてもすてきで、愛おしくて好きになってしまう。
わたしは結婚/出産もしているけれど、本来誰と住んでいても外から過度に期待や干渉を受けずに温かく見守られたらいいし、こういう風に家族に対して敬意と思いやりを持って暮らしていきたいと思った。

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2022年09月05日

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読み終えてしまうのが悲しくなるほどにいい本。
W2C4という分子家族。つづる言葉が素敵で、
それは同時に翻訳が素敵ということでもあって、最高だ。
こんなに付箋をつけることになるとは思わなかったな。
そして、この本の前に自分がフェミニズムの本を読んでいたから尚、この本を楽しめたというか、ことばの意味を汲み取ることができたように感じる。

リトルフォレストのような温度感で映画化してほしい、、
もしくは、今日何食べた?てきな温度感でドラマ化してほしい

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2022年08月24日

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非常に共感が多く、とても希望にあふれたエッセイだった。面白くて親しみやすい語り口も魅力的。気が合う友人同士での同居を詳細に描写し、「パジャマで一日中過ごす」とか緩い話題があったかと思えば、「結婚」や「家族」という枠組みの中で起こる女性差別や偏見、国の制度の問題に至るまで鋭く痛烈に書いていて、非常に好感が持てる。
それと同時に、韓国の男尊女卑や嫁に求められるものは日本の比ではない感じがして、衝撃的だった。

他にも、他者と暮らすことで起こる衝突や、我慢や譲歩、ケンカの技術に関しては目から鱗。ファン・ソヌさんと同じく衝突を極力避けようとする傾向にある私には、同居してから気づく
・他者のことを想像する力
・対話する力
・ケンカする技術 の部分は衝撃的だったし、もっと衝突して怪我をすべきなのかもしれないと考えさせられた。

なんにせよ、「結婚」というものを現実味を持って考えられない私にしたら、非常に魅力的で希望にあふれた「分子式家族」の形態を知ることができて非常に良かった。
こんなソウルメイトにはそうそう出会えないかもしれないが、こんな「家庭」が理想かもしれない。

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2022年08月17日

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仕事で頼られる機会が増えてきたタイミングで仲の良い友人が婚約したとの知らせを受け、心が苦しくなってしまったタイミングで別の友人がおすすめしてくれた本。

結婚が女性の幸せではないと頭ではわかっていても、周りの雰囲気や発言で勝手に傷ついてしまうこともある。そんな自分にとって新たな居住の形とそこで繰り広げられる日々の生活を描いたこの本は傷ついた自分の心を癒してくれたように思う。

一冊を通じて、互いの違いを理解すること、リスペクトの心を持つことの大切さを感じた。日々の暮らしの中でもやもやを感じる時、再読したい。

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2022年08月14日

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とても面白かった。女友達と家を買って一緒に暮らすという選択肢そもそもなかったけど、こういう風に暮らしてみたい。家族の形はより自由に多様化していくんだろうなと思った。

印象に残った箇所
・ひとりの人間として本当に自負すべきもの
・けんかの目的、けんかの技術

次は日本版女ふたり暮らし、阿佐ヶ谷姉妹の本と韓国関連の本を読む

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2022年07月24日

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他人と同居するという点で、重要視する点が自分と似ていて共感するところが多かった。相違として人生を謳歌しているのが羨ましい。

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2022年07月05日

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素敵すぎてため息が出る暮らし、、、
ぶつかっても相手のことをまるごと理解しようとする優しさだったり、学ぶところがたくさんあった。「家庭の平和をお金で買う」っていいな、、、

人生に行き詰まったとき、何度でも読み返したい!
部屋もおしゃれで憧れる〜

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2022年06月10日

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ネタバレ

読みやすかった。韓国行ってみたいなって少し思った。
お互いが大切にした方がいいことは、パートナーとの同居のときとあまり変わらないのかなと感じつつ、軽やかに過ごされてるような印象。
曲のプレイリストを作る取り組みHawaii deliveryも未来を見据えててよかった。

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2024年04月21日

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人と暮らすスキルってあるよなぁ。共通点もたくさんあるけど違うところもたくさんある2人。お互いをリスペクトしつつ自分のことも大切にして、喧嘩しながら、相手を知りながら、自分の理解も深まるというのが興味深い。キムハナが可愛らしい。ふたりの文にそれぞれ個性が表れているのも面白い。
幸せはバター、同居人は健康で明るくて単純なのがいい。

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2024年04月07日

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女2人で生活している友達が数組いるが、皆楽しそう。
私は今後誰か友達と住む計画はないが、疑似体験できて読んでいて楽しかった。

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2024年02月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

作家さんの表現なのか、訳し方なのか凄く読みやすくて好きな一冊だった。 所々韓国の文化を知らないが故に不明点もあり、逆に女性だから舐められたこととか哀しい哉国を超えて理解できることもあり。2人と4匹がこれからも仲良く暮らせたらいいな。 ソヌと同じ破壊王であり散らかし魔、ハナと同じく気にしいなので、共感しながら読んだ。 「けんかの技術」が好き。「けんかの目的は何なのだろうと考えてみる。自分の手に最もよくなじんだ武器を相手の急所に突き刺して息の根を止めることだろうか」には自分のことを指摘されたかと思った。反省。

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2024年01月08日

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韓国での生活事情が先ずわかります。そして、パートナーとしての女性2人の生活。いままでにない新しい形だとは思いますが、ダイバーシティ・多様性が叫ばれている昨今重要な事だと思います。法の制度が追いついていけばいいなと。
その生活に共感を持つこともあれば学ぶこともありとても新鮮な気持ちで読むことができました。

とても印象に残ったフレーズは
「夫婦の間には些細なことなどひとーーっつもありまへん。積もりに積もったものが靴下一つで爆発するんです。なみなみと水が入っているコップに一滴でも加えたら溢れるでしょう。それと同じです。
相手を変えようとすることは争いを生むだけでそもそもそれは不可能なことだ。2人一緒に同じ目標のために努力すること、それがまさに団体生活に必要なチームスピリット」

まさにそうだなぁと思いました。

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2023年11月03日

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女性のライフステージとして当たり前のように「結婚、出産、子育て」っていう世間の”普通”があるけど、それはあってもなくてもいいもので、自分が幸せならいいんだよ、って思わせてくれる本。作者の2人がお互いに本当に相手を尊敬して感謝して思いやっているのが分かって、とても素敵。

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2023年09月18日

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友人同士の女性2人と猫4匹(W2C4って表現してて可愛い)が喧嘩しつつもお互いを尊重しながら共同生活するエッセイ。結婚という制度にとらわれない分子家族というスタイルは理想的かもなと思うし、こういう人生でも良いんだよなと思える。1人でもちゃんと生きていけるからこそ2人で暮らしてる感じがとても良い。何より文章が上手くて2人の人柄が魅力的で単純に読み物として面白い

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2023年09月13日

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一緒に生活することで、相手が自分とは全然違う人間だと分かるし、イコール、自分の普通は他人にとっての普通じゃないことを知るきっかけになったりする。
共同生活の難しさを教えてくれると共に、互いを理解すること、自分を省みることで、相手に歩み寄ることを面倒くさがったり諦めないで2人での生活を続けて行こうという2人の意思が伝わってきて、素晴らしいな、素敵だなと思いました。
なかなかここまでの相手を見つけるのは難しい気もするけど、新しい時代に新しい生き方を進んで行う2人に励まされた気分です。
「私たちはお婿さん」で、共同生活をする相手という意味では同じなのに、親から見て自分の子供の「嫁」であるか、「一緒に暮らす友人」であるかで、位置付けが全く変わるという内容に日本でも同じだろうなぁと思った。結婚によって親族内に勝手に一定の位置付けをさせられるのなんなんだろう。

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2023年08月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ


素敵だった。私の憧れが詰まった気の合う友人との2人暮らしエッセイ。

どんなに気が合うとはいえ、やはり他人との共同生活は大変で。喧嘩の様子もいざこざも価値観の擦り合わせも描かれていたけど、それを上回る、小さな幸せと温かさとユーモアが感じられて素敵だった。

描かれているような、理想の同居人に理想の住宅、周囲の人間模様を手にするのは奇跡のような難しさだと思うけれど、相手が恋愛関係にある人でも同じこと。社会通念にとらわれず、人生のある期間、大切に想う人と楽しく暮らせたら。

「友人」2人暮らしで始まった生活もやがては家族のように互いを支え合う関係になっていくなかで、最後に社会制度に言及していたところにも、また勇気をもらいました。多様な家族のかたちが社会的にも認められ、個人にあったライフスタイルを思い描けるようになったら良いよね。


〜〜以下、印象に残った文〜〜
社会生活なんかより自分の自尊心の方が、他人との関係よりも自分自身との関係の方が大事だから。

自炊生活とシングルライフの最も大きな相違点は、今の生活を「一時的」なものと考えるのか、「半永久的」なものと考えるのかだと思う。

私はいつも、自分の生活空間の状態よりもましな精神世界を持っている人間でいたい。

仲良く暮らすというのはすなわち、よくけんかするということだ。
一緒に暮らす人、一緒に暮らしていかなければならない人とのけんかは、忘れるためにするものだ。シャベルで感情の流れる道を掘り、流れをよくするためのけんかであって、ちゃんともとの関係に戻るためのけんかなのだ。

相手を変えようとすることは争いを生むだけで、そもそもそれは不可能なことだ。

よく知らない、遠くにいる、愛情のない対象であるほど一般化するのは簡単だ。ざっとひとくくりにしたって構わない。でも、愛する存在の場合は、小さな違いが特別感を生み出す。その個性が大切で、意味がある。

「幸せは、バターだ!」
そして、バターのように確実に、自分を幸せにしてくれるものは何なのか、ふだんから知っておくのもいいと思った。

自分の暮らしを営むための労働は、ひとりの人間をまともな人間にしてくれる。

「娘と一緒に暮らす友達」には互いの両親に対する義務はなく、好意を受け取る関係だ。

日々溜まっていくストレスや緊張、心配事を解消してくれるのは何かものすごいものではなく、他愛ないいたずらやつまらない冗談、くだらない話だ。

生涯を約束し、結婚というしっかりした形で互いを縛る決断を下すのはもちろん美しいことだ。でも、たとえそうでなくても、ひとりの人生のある時期に互いの面倒を見て支え合える関係性があるとしたら、それはまた十分に温かいことではないか。

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2023年05月13日

Posted by ブクログ

vlog好きな人は好きかも。
女二人暮らしのリアルがゆるゆると綴られている。
新しい家族のカタチ、生活同伴者として日本でも認められればいいな。

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2023年05月01日

Posted by ブクログ

韓国ソウルで2人+4匹ぐらしをする女性ふたりの人気のエッセイ。

自分も著者同様、同性(ただし友人ではなくいちおう交際中のパートナーとして)と一緒に住んでいるのと、猫を飼っているということもあり、共感できる点がたくさんあった。

例えば、たびたび言及される、気が合う仲間からスタート→正反対な面が明らかになり衝突→そこからさらに関係を深めていく という流れ。
一緒に住んで生活を営む者どうしなら避けては通れない、面倒だけど尊いプロセスだ。

二人暮らしの様子を軽やかに綴りながらも、女性が遭遇する問題や家族関係の問題、婚姻関係にない者どうしの「生活同伴者」という関係の提起など、韓国の社会問題にも目を向けているのが良かった。そしてそうした社会の様相には日本とも似た点がたくさんあることがわかり、なんだか海の向こうで仲間を見つけたような気分になった。

ハナさん、ソヌさんとうちがひとつ違うのは、ご近所友達がいないこと。2人だけの関係ではなく「ご近所」や「地域」との繋がりってもっとあってもいいな…

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2023年07月19日

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28.性的マイノリティのカップルの話しかと思って読み始めたけれど全く違い、自立した女性2人と猫4匹の自然体な生活エッセイ

結婚でもなく、一人暮らしでもなく
生活を楽しむための2人暮らし

生活する上でそれぞれ得意なことを担当しつつ、価値観の違いでぶつかる事も
それでも互いに歩み寄り、理解しようとし
そして何より楽しもうと思いやる2人の生活がとても豊かに見える

もちろん彼女達が培ってきた仕事と経済力があればこそ
韓国の女性誰もが出来る事でもない実状もあると思われる

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2024年04月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「けんかの技術」の章が特に良かった。
女性二人に限らず、いくら楽しくて気が合う相手とでも共同生活って譲れない事が出てきてけんかになることもある。

『けんかの中での私のいちばん大きな過ちは、何か間違っていると指摘されたことを責められていると受け止めてしまい、それに対する弁明ばかりしてしまうことだ。自分の論理を何とか理解させようとするのだけれど、相手にとっては言い訳でしかない。相手がなぜ腹を立てて、悲しんでいるのか、それを知ろうと努力し、慰めるのが先なのに、自分のことばかり考えていたのだ。』(p140)

けんかする時って相手に対して「こうして欲しい」という感情をぶつけがち。それって相手を自分の思うようにコントロールしようとしてるんだよなぁ。

「こうして欲しい」と自分が思う相手の間違いを指摘する前に、相手がどんな感情でいるのか想像する努力をしなくちゃいけない。
なんでけんかになってしまうのか、普段からお互いに感じている何に問題があるのか、そこを話し合いつつ折り合いのつくところを探り合わないとけんかする意味が無くて、ただ傷つけ合うだけになってしまうんだろう。

『けんかの目的は何なのだろうと考えてみる。自分の手にもっともよくなじんだ武器を相手の急所に突き刺して息の根を止めることだろうか。再び立ち上がれないように殴り、踏みつけることだろうか。一緒に暮らす人、一緒に暮らしていかなければならない人とのけんかは、忘れるためにするものだ。シャベルで感情の流れる道を掘り、流れをよくするためのけんかであって、ちゃんともとの関係に戻るためのけんかなのだ』(p141)


女ふたり(と猫4匹)の生活って最高!これが新しい家族の形!という話ではなくて、色々な選択肢がある中で、それぞれのライフスタイルにとってこの暮らしがベストだったという話。
持ち物の量の違いですれ違ってけんかもするし、将来別々に暮らす事もあるのかもと不安になることもあるし、男性がいれば違ったのかもと思うような理不尽な目に合ってしまう事も書かれている。
人と人とが暮らしていくって綺麗で楽しい事だけじゃない。
面倒で大変だけど、それでも人と一緒に暮らす事は私にとって素敵な事だし、丁寧に大切にしていきたい事だなと感じた。

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2024年03月30日

Posted by ブクログ

ちゃんと仕事を持ち、自立した40代の女性2人と猫4匹の共同生活。
すごく素敵で憧れる。だけど、ここまでお互い信頼し尊敬出来る相手を見つけることが一番困難だろうな。
結婚生活でもなく、恋愛の感情でもない2人の同居は独身の気楽さと一緒に生活をする人がいるという心強さのいいとこ取り。
実際は衝突やすれ違いなど人間同士なので起こるが、大人の女性2人はきちんとお互いを理解しようと努力し、お互いに歩み寄ろうとする。
一緒に生活するという目的だけでなく、人として他人への接し方や思いやりなど改めて教えて貰える本。

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2023年08月22日

Posted by ブクログ

韓国で女性2人が意気投合し、一緒に暮らしていく中で起きたことを綴っているエッセイ。
ハナさんがポッドキャストやラジオでお話する仕事をメインにフリーランスをしている。とてもキレイ好きで几帳面だけど食べる専門で運動にはあまり興味がない。
ソヌさんはファッション誌のエディターで働いていて多忙な生活を送っていた。かなり部屋は散らかっていたり、怪我が多くドジなタイプだけど運動神経はハナさんよりはあったり料理が上手。
そんな2人の趣旨趣向はとても似ており、すぐに意気投合してアパートの一室を買うまでにいたる。お互いに不満に思ったことや成長したことなどが書かれていてベースにはお互いへのリスペクトがあることがとても感じられて微笑ましかった。もちろん合う相手と付き合うことや結婚することはほぼ奇跡に近いが、同性のルームメイトだって一緒だなと感じた。同じ空間で暮らすことは喧嘩する時のスキルが必要でそれによってケンカする回数が減ったことがとても興味深かった。そして最後は様々な家族の形について触れているが、それも強い主張ではなく静かだけど芯の強さを感じられとても好感を持てた。
⭐︎は3.5

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2023年04月19日

Posted by ブクログ

こんな風に友人と暮らせたら!
毎日楽しいことだけではなく、時には喧嘩もしたり、悲しみを分け合ったり。
女が二人で暮らしていくということの理想、現実、赤裸々に書かれていてそれがとても面白かった。
合間合間に挟まれる写真が本当に楽しそうで素敵。

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2023年02月06日

Posted by ブクログ

健やかなる日々を過ごしている…日々を大事に生きていて素晴らしいなと思った。あんな素敵なご飯を作ってること自体が丁寧な生活なのだ。
ある程度雰囲気がわかってきたところで家の中の様子の写真が出てきてなんとまぁおしゃれだこと!と思った。
羨ましい素敵。お互いぶつかり合いながらも補って過ごしていく関係性がいいなと思った。どの写真も楽しそうで温かい気持ちになった。

人と暮らすことの大変さと素敵さが詰まった本。

私ももうすぐ30になるので結婚やら今後の人生についてふと考えることがあって自分がどうしたいというより世間体や環境が変わっていく周りの友達をみて思うことあったのでこの本はそんな私にとってある種の励ましや救いになるものだった。

男女の結婚による同居ではなくてもっといろんな形があってしがらみもなくて自由に生きていけたらいいなと思った。そんな世の中になるだけで私を含め多くの人がより自分らしく幸せに人生歩んでいけると思う。先陣切って再現してる2人は強くて賢くて(だいぶ経済的にも自立してそう)愛があって素敵だった。

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2022年12月25日

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