【感想・ネタバレ】月の下のカウンターのレビュー

あらすじ

お燗酒のようにじんわり温かい気持ちに。

太田和彦はふとつけたテレビや雑誌の中で実に心地よく居酒屋にいざなってくれる、そればかりか、一度この人と飲みたいなぁと思わせる魅力がある。今回はその大田和彦をもっともっと好きになる彼の本音やルーツまでがわかる一冊である。

気になる居酒屋を取材して、紹介するまでの裏話もまるで、一緒に行っているかのような優しげな描写である。
なかでも、椎名誠氏から依頼を受けて「本の雑誌」に掲載された、 『居酒屋「べからず」集』『居酒屋評論家の本音』『最後の晩餐の前日のメニュー』などは、まさにフアンが大喜び間違いなしであろう。

かと思えば、故郷への想い、街歩き、旅のこと、父のこと、祖父のことなど太田和彦その人そのものをたっぷりと味わっていただける構成になっている。

まるで御燗した日本酒がじわーっと身体に染み渡っていくような温かい気持ちになる叙情あふれるエッセイ集である。

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Posted by ブクログ

太田和彦『月の下のカウンター』小学館文庫。

居酒屋に限らず、故郷や街歩き、旅などをテーマにしたエッセイ集。

しかし、何と言っても古い良い佇まいの居酒屋の紹介はもはや名人芸。時間がゆっくり進むかのような緩やかで優しい文章は肴と酒と人情を伝えるかの如く。

執筆された時代も様々で、掲載された雑誌やPR誌も様々なようだ。

本体価格700円
★★★★

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2021年03月13日

Posted by ブクログ

遠く過ぎし日々を思い出し、教師だった父や錺細工職人だった祖父に思いをはせるエッセイ、プラス様々な雑誌等で執筆したコラムを収録。叙情あふれるエッセイ集。

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2021年04月15日

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