【感想・ネタバレ】スルガ銀行 かぼちゃの馬車事件のレビュー

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Posted by ブクログ

数年前とても話題になっていた事件だったので、経緯を知りたいと思い読んでみた。
日本金融史上稀に見る勝利には、弁護士が優秀だったからだけではなく、弁護士と被害者が一種の友情のような、強固な信頼関係を構築したうえでの勝利だった、ということが熱く語られているように思う。
いい意味で想像を裏切られ、少年漫画を読んでいるようでワクワクさせられた。

事件当時は、騙されるのも自己責任だと相当なバッシングを受けていたであろう被害者の方々、想像を絶する苦痛だったと思う。
絶対的に騙す方が悪いのだが、自己責任論は根強い。
その状況でも河合弁護士を信じ通し、信念を曲げずにデモを行い、抗議をし、この勝利を勝ち取った被害者の方々には、自分の正しさを決して諦めないこと、そして貫いた先に大きな成果が待っているのだと教えてもらった気がする。

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2023年01月25日

Posted by ブクログ

本書は金融庁幹部に地銀の優等生と褒められた経緯のある地方銀行と天才詐欺師、それに群がり、結託した不動産会社・建設会社らの詐欺行為によって多額の借金を背負わされた被害者たちの戦いの記録です。本書の主人公の一人ともいえるSS被害者同盟のまとめ役リーダーと河合弘之弁護士の出会いが借金帳消しという勝利につながる運命の偶然というものに読んでいてとても感動しました。被害者の方たちの集まりにおいても組織の意思統一が難しく、時には組織そのものの存在をも脅かすこと、そしてそこをついてくる相手方(詐欺行為をした加害者側)と本書で描かれた事件の事実・経緯をたどっていくと本書で描かれた勝利へのサクセスストリーが平坦の道のりではなかったとひしひしと伝わってきました。
いつの時代も人の心の隙間につけこんでくる天才詐欺師というのは世の中に現れるので平穏な毎日が当たり前ではないと再認識させられた一冊でした。

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2021年09月12日

Posted by ブクログ

地銀の優等生等と虚像を振りまいてきたスルガ銀行の、投資目的不動産に対する融資事件。その被害者弁護団の活動を追跡した記録です。普通のサラリーマン達が銀行に戦いを挑み、最終的に前例の無い代物弁済=借金帳消しを勝ち取ったドラマのような実話を楽しめました。

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2021年06月07日

Posted by ブクログ

行き過ぎた資本主義の弊害の1つのパターンに見えた

当事者の方々には大変な道のりだったことは理解しているが、それを読み物としてしっかり被害者に感情移入させ共に勝利を勝ち取ったかのような感覚にさせた著者の力量は素晴らしいと感じた




余談になるが興味深かったのはバイキング(フジテレビ)とスッキリ(日本テレビ)のメインキャスターによる発言の対比。
加藤浩次さんは現在テレビ東京で放送されてる『巨大企業の日本改革3.0「いきづらいです2021」~大きな会社と大きな会社とテレ東と~』を見ていても頼りになるアニキ感があるし、俗にいう加藤の乱もそこに繋がっているんだなと思った。それだけにあの行動が大きな変革を実現させられなかったのは正直悔しい。

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2021年06月03日

Posted by ブクログ

すごく面白かったし、教訓も多く得られた。

特に印象に残ったのは以下のくだり。

困難に直面したときに、立ち向かう人間と、逃げ出す奴がいる。大事な場面で逃げ出す人間は、一生そういう人生を歩む。

自分は立ち向かう人間でありたい。

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2021年05月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

かぼちゃの馬車事件について詳しく書かれている本。
1番悪いのはスマートデイズだが、ここは確信的に詐欺行為をやっている。
今更この会社を訴えて数百万を回収できたとしてもオーナー達のローンは残ってしまう。
それならいっそのことグルであったスルガ銀行にターゲットを絞ろうと判断した河合弁護士は流石だと思う。
しかも、弁護士なのに訴訟にすることはせず、白兵戦を挑んだというのは、反原発の経験からだろうか。

確かに訴訟はお金も時間もかかるわりに結果が伴わないことが多い。
それなら手っ取り早くマスコミや世論に訴えてやろうという発想はなかなか弁護士でも思いつかない。

この件は被害者側にももちろん落ち度はあったが、銀行だからといって安易に信用してはいけないということが白日のもとに晒された。
しかし、こういった投資詐欺は今後もなくならないのだろうと改めて感じた。

河合弁護士が凄い先生なのは間違いないが、著者が河合弁護士の友人ということで、大絶賛する姿勢にはちょっと違和感を覚えた。
特にこの問題に取り組んでいた他の弁護士を名指しで批判するのはいかがなものか。
結果的に河合弁護士の戦法はうまくいったから言えることであって、同業者を名指して批判するのは業界のタブー。

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2022年07月01日

Posted by ブクログ

何となくしか分かってなかった、こーゆー場面での戦い方を、知ることができた。野次馬的な興味本位で読み始めたけど、思った以上に良い内容だと思った。

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2021年06月06日

Posted by ブクログ

スルガ銀行かぼちゃの馬車事件の顛末が明らかに!
新聞で読み知っていたかぼちゃの馬車事件に携わった方々が如何にして代物弁済を勝ち得たかが克明に記録されている。
どの企業も一つ間違えれば陥ってしまう収益至上主義。それを防ぐ方法は、たった一つ。すなわち、常識的に考えておかしいと思うことはやったらいけないということ。おかしいと思ったら、声を上げることに尽きる。この銀行がお客さま目線で行動し、信頼回復することを切に望む。

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2021年03月15日

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