あらすじ
いつだってやり直せる
「議論で新結合を生み出す」を活動ビジョンに新しい職業とコミュニティを生み出し続けている黒田悠介氏による「人生100年時代の転身術」。
人生が長期化した反面、わたしたちのライフスタイルはむしろ短期化し、かつてのように1つや2つのゴールを目指すような未来は描けなくなりました。変化の早い激動の時代にあっては、いくつもライフスタイルを転換(ピボット)しながら生きることが当たり前になりました。
本書では、そのような生き方を「ライフピボット」と命名。いつだって、いくつになっても自分らしい選択をし続けられるような考え方や行動指針を体系化しました。日々の行動は「三つの蓄積」「三つの行動原理」「六つのアクション」を足場とし、時に偶然を味方につけながら、いつでも何歳でも縦横無尽に未来を描く方法を解説します。
「自分の将来が見えない」「選択肢が多くて決められない」「やりたいことがわからない」という人にはぜひ読んでほしい一冊です。
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Posted by ブクログ
これからの人生を考える参考に読書
メモ
・ライフスタイルを転換し続ける理由
人生の長期化、ライフスタイルの短期間、世界の変化の加速
・ポジティブな偶然ための行動特性
好奇心、持続性、楽観性、柔軟性、冒険心
・ライフピボット三つの蓄積
価値を提供できるスキルセット
広く多様な人的ネットワーク
経験によるリアルな自己理解
・信用は単方向で客観的な評価
信頼は双方向で主観的な評価
・複業の八つの報酬
スキルセット、人的ネットワーク、自己理解
ポジティブ感情、達成、没頭、意味、金銭
・蓄積のための六つのアクション
マッチングサービスを利用する
発信し続ける
イベントに登壇する
コミュニティに参加する
ギクワークをする
ギブワークをする
・やっていることややりたいことからニーズを発見するつもりで話す。手伝えそうなことは提案し、や役立ちそうな情報は提供する。
・相手にどう感じたか聞いてみる
・インターネット上にない情報を発信する
根本に一貫する想いや価値観が感じられる発信をする
・行動原理
やってみよう
改善しよう
ギブしよう
Posted by ブクログ
起業や副業・複業。
こうした働き方を認める会社やフリーランスという形態にたどり着くってのは、なんか「負け組」のイメージがありました。コンベンショナルで所謂デカくて「良い」大企業への選に漏れた方々がたどり着く、みたいな。パターナリズムに満ちた企業が終身雇用が維持できなくなったからそうした業務形態をとる、という。
ところが今はどうでしょう。コロナを経て、こうした因習的な考え方は大分薄れた感があります。少なくても私の中の偏見は消えました。そして世の中の働き方はより多様な形をとるようになってきたと感じます。
私もその多様性の恩恵に浴しています。出社しなくてもネットワークを通じて仕事をする形、所謂リモートワークであったり、その亜種としてのステイケイションであったり、副業を認める会社の出現やそれに伴うギグワーク、請負、さらにはフリーランス等々。本社を地方移転する企業がでたり、地方移住のテレビ番組がNHKのレギュラーになったり(「いいいじゅー」)、実に色々な働きかたがここ数年で見られたと感じます。
でも、じゃあ自分は何ができるのか?何がしたいの?っていうと実際には固まってしまうことも多いわけです。そのような方には本書のようなキャリア本が助けになることでしょう。
・・・
さて本書、題名の通りですが、一つ軸をもって(現業、得意なこと、あるいは好きなこととか)、それに関連する興味・技術・サービスなどを書きだしつつ自分のキャリアの方向性を探る、というものです。そしてその軸をもってより柔軟に次のアクションへ踏み出そう、というものです。
この「軸」というのは別の言い方でいえばコア・コンピテンシーという言い方もできると思います。リーダーシップやマネジメント経験がある方はその能力を生かして、自分の好きな組織・好きなプロダクトやサービスを提供する会社で能力を生かす。動画作成がサクサクできちゃう人は、友達や親族のお手伝いで楽しみつつ、いつの間にかお小遣い稼ぎをへてプロになる、みたいな。
そうした好き・得意などの軸を発見し、可能性を探る、といったものです。
・・・
なるほどねえ、って感じました。確かにね。
ただ、この程度の話は、ひょっとしたらあっという間に陳腐化してしまうのでは、とも感じるのです。そう思わせる事象に先日遭遇しました。
実はうちのムスコ、そろそろ高3なのですが、所謂総合型選抜(昔のAO入試や推薦入試みたいなの)で大学受験をしようかと考えています(学力的にオバカ泣)。そのために三つほど専門の塾に行き、一緒に話を聞いてきました。そこでは、どこでも概ね、私が就活や転職前にやっていたような自己分析・環境分析を徹底的にさせるのが通例のようです。選抜の性格からすれば当然ですが、子供にこういうことを謂わせるのか、とちょっと驚きました。
あなたはどんな人間ですか? 得意なことは何? 弱みは何? 将来やりたいことは? そのやりたいことのために今まで何をしてきましたか? その活動は大学でどのように生かせますか? あなたの研究テーマと大学はどのように関連するのですか? 等々。
もう「大学」が「会社」に変われば、入学面接から就職面接に変わるだけです。
でね、17年18年しか生きてこなかった子供たちが、自分とはどのような人間なんだろうと自己分析、環境分析をする時代になりつつあるんです。彼らのやっていることってちょっと難しく言えばSWOTとかポーターの5フォースの理論を、個人に適用するような話なのではと思いました。
とすると本作のようなゆったりと構えつつ自己省察を促すようなスタイルをとる人は、あっという間にイシキの高い若手社会人(それこそ総合型選抜でじっくり自己分析しちゃって目的意識を高々と設定した子たち)に凌駕されてしまうんじゃないかと。パイセンそんな目的意識もないのにプロジェクトに入るんじゃ進捗足引っ張るんでマジで邪魔しないでください、みたいな。
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・・・でもまあ、旧世代は旧世代なりに頑張るしかないですね。
「早稲田に入れば女なんかみんな寄ってくるぞ。今は勉強に集中しろ」、なんていう発言が飛び交う学校で過ごしました(1990年代)。早稲田にも女性にも、そして学生にも失礼極まりないですよね。もう、自分とは何か、どころじゃないですよ。大学入学が目的になってんだもん。
それでも命は続いちゃうし、お金は稼がないといかんし、でもできれば好きなことや得意なことで食い扶持を得たい。だから、子供たちに負けないくらい根詰めて自分について考えないといかんのだなあ、と思いました。
・・・
ということで、副業・複業を見据えてアラフィフのおっさんが今更ながらにキャリア論の本を読んじゃったという話です。
好きなことをして生きたいな、と考えている方には、自己分析入門として読んで損はないと思います。手を動かして気持ちや分析内容を書きつけているうちに何かしら得るものあると思います。アイディアも湧いてきます。
ちなみに私のケース。私は読書(日本語・英語)が趣味ですが、「未翻訳の英語の本を読んであらすじを作成:一冊1,000円(一日20頁くらいの速度で納期を設定)」みたいなしょうもないサービスを考えました笑。まあニーズ、無いでしょうが笑 そういう「こんなことできたらいいな」を考えるだけでも十分に楽しい。素敵な読書時間を与えてくれた作品でありました。
Posted by ブクログ
キャリアドリフト=ドリフトとは漂流。将来像を決めるのではなく状況に応じて流されてみる。意図的に。
経験の数珠繋ぎ=点を後で線でつなぐ。あらかじめ線を計画して点をつくるのではなく、何かにつながると思って点をつくる。=経験を積む。課題意識を持つ。経験の蓄積。
個人のキャリアの8割は偶然=計画的偶然性理論
弱いつながり、広く多様な人的ネットワーク
マッチングサービス
自分の風呂フィール写真とプロフィール文を用意する。
Hello Tech カオスマップ、議論メシ、Yenta、bosyu、バーチャルランチクラブ
イベントは聴衆として参加するのではなく登壇する、主催する。
テーマを決めて発信し続ける。自分を「〇〇について話せる人」と自己紹介する。
コミュニティは人をGIVERにする。
「〇〇 コミュニティ」で検索する。Facebook、LINEグループなど。人的ネットワークを作る。
ココナラでスキルを出店する。ワンコインの報酬でも得られるものはそれ以上。
総合型スキルマーケットをチェックして何が売れそうかヒントをもらう。ココナラ、Bosyu、など。
プロボノとして活動する。公共善のために、という意味。「2枚目の名刺」「サービスグラント」「ShareWorks」「ACTIVO」など。
Posted by ブクログ
最近、幸せな自分をイメージするだけでOK!的なスピリチュアルな本を多く読んでいたこともあって、脳内お花畑なので、この本は敷居が高い…と思ってしまった。特にイベントに登壇するとか主催するとか…この方は優秀だからできたのだな、というのが正直な感想。
逆にこの本の評価が高いことに驚いた。若い読者が多いのかな?なかなか一定年齢以上の人には受け入れ難い部分もあるかと思う。特にこれ系の自己啓発本で最近必ず出てくるのがSNSでの発信や繋がり。これからの時代、これは必須なのであろう。
私は守りのピボットをした身。経験のためにギブワークもたくさんしてきたので、経験値はそれなりにある。ただ、私の職歴はピボットではなく、ホップ。ハニカムマップを描きづらい職歴ではあるけれど、自分のこれからの経験と、will、need、canも考慮しながら一度整理しようかと思った。
これからは、みんなが同じような人生を送る時代ではないので、自分らしい働き方をするために、著者の言うようなライフピボットは必要かとも思う。
いきなり仕事を辞めてキャリアチェンジではなく、副業という形で、無償でも経験を得るという気持ちで、ダメなら辞めたらいいという気持ちで、自分のこれだ!と思うものが見つかるまで(will、need、canが揃うこと)気楽にやってみようという気持ちで、自分の人生に彩りを添える暮らしをしていきたいと思う。