あらすじ
10年間、ひとりの男を想い続けた女が翔ぶとき――私は31歳。勇介に対して友達の域を越えて接近できる、これが最後のチャンスかもしれない。ひそかにそう考えて私は、勇介のマンションの近くに自宅兼仕事場を移した。そんなとき私は、勇介に似た圭哉という年下の男と知り合う。「十年間、一人の男を愛しつづけるということが信じられる?」私は男に訊(き)いた……。
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Posted by ブクログ
主人公・郁子が、十年間一人の男・勇介を愛し続け、そして自称ジゴロと名乗る年下の圭祐への愛。
心の快適さを支えるのは「自由」であって、自分独りでいる自由もあるが、他者からの愛情や友情が付随している場合もある。
そしてその他者もまた「自由」であってほしいと著者は思う。
著者はあとがきの中で『ひとりの男(女)を、十年間愛し続けることは、このスピーディな現代では、ほとんどありえない、と思われる方もいるだろう。
しかし私は、あえて「いる」と断言したい。自分にとって大切な人ということを、じっくり考えた場合、歳月など関係なく人はその人を愛し続けてゆく。
たとえ、十年・二十年逢えなくとも。人間の心は、はかないけれど、そういった強さを確実にもっているものだと思う。』
わかるわ〜〜〜;;;