あらすじ
経営の神様・ドラッカーが最も注目した才能から
混迷の時代におけるアイデア着想のヒントを得る
インターネットで全ての人類がつながり、地球が1つの村となる時代を、マクルーハンは数十年も前から予言していました。
時代の先を読み、数々の言葉を残したマクルーハンですが、彼が残した言葉や考え方は混迷を極める今こそ振り返るべきものであります。
本書では、難解なマクルーハンの言葉や発想法を紐解き、「答えがない」と言われる時代において、アイデア発想につなげる考え方を伝えます。
グローバルな情報環境においては「答えを見つける」式の古い教育パターンでは何の役にも立たない。
人間は電子のスピードで動き変化する答え、それも数百万という答えに囲まれている。
生き残れるか、コントロールできるかは、正しい方法で探査(プローブ)できるか、問いを発することができるかにかかっている。
環境を構成する情報が絶え間なく流動しているのを前に必要なのは、固定した概念ではなく、彼の書物〔自然という書物〕を読みとる古(いにしえ)よりの技スキル、未だ海図のない、海図が存在し得ない魔域行く航海術である。さもなければ、われわれは、風や潮の干満を制御できないのと同じように、この技術と環境を制御できなくなってしまうであろう。
(マーシャル・マクルーハン『メディアの法則』より)
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Posted by ブクログ
とても価値のある良い本に出会えた
メディアはメッセージだと言い、創造こそ人間だけにできる仕事だと考えたマクルーハン を研究した著者は
デジタル革命社会の中で、その毒気にさらされている人間のために ビジネス感覚で取り組める思考法 テトラッド と言う方法を紹介している
思考の道具としてのテトラッドとは
アイデア発想法のひとつとも言える
特にビジネス創出やその評価には手っ取り早い手段ではないだろう
強化 衰退 回復 反転
という 4つのマトリクスで整理できる
☆ それは何を強化し、強調するのか?
☆ それは何を廃れさせ、何に取って代わるのか?
☆ それはかつて廃れてしまった何を回復するのか?
☆ それは極限まで推し進められた時 何を生み出し、何に転じるのか?
事例も紹介されている
ビジネスマンには 一読の上、業務にテトラッドを使ってみることをお勧めする
昭和の時代からメディア論ではマーシャル・マクルーハンが世の中を予見をするかのような的確な考察をしてきた事は高い評価に値するものだと私自身も感じている
メディアはマッサージだとの思いを胸にテレビの番組作りもした
マクルーハン の言葉はビジネスの指針になる
またメディアはメッセージだと言った まさに正鵠を射る暗喩的論考も強く私の心に印象されているものだ
マクルーハンの表現に 私たちは「地球村」に暮らしている という表現がある
ケネディの暗殺が日本のニュースで放送された時から
CNNが湾岸戦争を放送した時から
今はウクライナへの侵略が即時にどこにいても見えるほどメディアで放映されている
地球村は小さくなっている
でも この地球村は融合ではなく分裂だと言う
マクルーハンのメディア論を考察し、「暗示的な言葉は創造する」の意味を探り、ネット社会の今を生き抜くために解説する
技術は身体機能の拡張としてある
重要なのはマクルーハンの思考方法だとも言う
なにが起きつつあるのかをいち早くとらえる感覚
隠喩メタファーが現実を作る例として翻訳を挙げています
コンピュータを中国語では 電脳 という言葉を使います それが現実として社会が周っています
たしかにビジネスは戦争のメタファーの中で周っている
戦略 ターゲット タスクフォース 撤退 といった言葉は全て戦争の言葉を借りた隠喩だ
アップルのスティーブ・ジョブズが典型的な例と言えるが
修辞学が現代の人間にこそ重要であることを じっくりと解説してくれる
おもしろい例もあげられている
◆上司の ゴマスリをする"茶坊主 "なの か
「えーと、あれはー 」と詰まった時に 「これですね」とフォローできる部下は "部長の外部記憶装置"とあだ名された◆
メタファーによる表現で意味が変わる例だ
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