【感想・ネタバレ】河よりも長くゆるやかに 1のレビュー

あらすじ

少しばかり屈折しているが、立派に21世紀風青春している3人組――トシ、秋男、深雪。暗い環境も何のその、ラブに、Y談、ドラッグに、ケンカ、何でも明るくキメてみせます。会話の軽妙さも快い、秋生先生の青春コミカルストーリー第1集。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

1983年の漫画なのですが、当時、この漫画が「プチフラワー」「別冊少女コミック」という少女漫画に連載されていた、というのは、驚きですねえ。あっけらかんと、男の下ネタ満載なのですが、男子高校生の実態生態、ここまで赤裸々に、少女漫画で暴くかね?というくらいに、どセキララです。ある意味、ほぼ下ネタで成り立っている漫画。凄いぜ吉田秋生、1983年で、ここまで攻めていたのか。これ、今だと、逆にネタにできないんではなからろうか?感心しますね。

季邦(としくに)、深雪(みゆき)、秋男、という3人の男子高校生が主要主人公?な感じなのですが、メインは季邦、深雪の二人。秋男は、ちょっとサブ的ポジションですね。

で、季邦は、真面目な父親が不倫していた!って事実で両親離婚、お母さん死んじゃう、姉は水商売、自分はバーテンのバイトしながら米兵と危険な取引もしている、というヘヴィーな状況。

深雪は、親父が近所で有名な極悪サラ金の社長で、めっちゃ金持ち生活してるけど、近所からは、そらもうハンパ無く色眼鏡で見られる家庭ですわね。

激烈にヘヴィーな状況の二人が、激烈にシリアスなムードで描かれるか?と思いきや、話はどこまでもお気楽極楽&お下劣。めちゃんこ軽いタッチなんですよねえ。ここまでヘヴィーなバックグラウンドを、どこまでも、きっと敢えて、お気楽極楽コメディーとして描いた。

その落差が、どうにも興味がある。気になる。流石さすがの、吉田秋生だなあ、とかね、思うんだなあ。

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2019年01月03日

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