あらすじ
天沢家の因縁を断つために、正体不明の絵画「心象A」を探すあかりと臣。
祖父が、絵画の中に遺したものとはなんなのか。答えは、臣の記憶の中にーー。
二人が辿り着いた先に、遺産を狙う臣の父が立ちはだかる。
臣の命と引き換えに、「心象A」を差し出すように言われたあかりは!?
芸術がもたらすのは、破滅か救済か。
日本画×ゴーストペインター×サスペンスがついに完結!!
<第22話~第27話を収録>
昨今「絵画」に関するマンガの人気が高まっている中、新たな「絵画」物語の登場です!!
かつては神童と言われていたものの、才能の限界を感じ日本画家への夢を諦めた荻原(おぎはら)あかり。
彼女はある日海で自殺をしようとしていた男と遭遇します。
本名も素性も解らない男は臣(おみ)と名乗り、あかりが家にしまい込んでいたかつての絵画や絵の道具を発見し、天才的な絵を描いてみせます。
そして、その絵をあかりの名前で売りに出して金にしろと持ちかけるのです…!!
臣の絵はあまりに衝撃で、「あの絵を描くのは自分であってほしかった」とあかりに思わせるほどでした。
悔しさもあり、認めたくない気持ちもあったあかりは、ギャラリーに自分の作品として男の絵を持ち込みます。
「売れなければ(評価されなければ)いい」という思いとは裏腹にすぐさま買い手がつき、評価されることに…。
今まで何百枚と描いても認められなかったあかりは、その事実に複雑な気持ちになるのです。
絶対的な才能の前に凡人が打ちひしがれる物語や、天才と一緒にいることで磨かれる物語は数多くありますが、この物語はそれらとは若干違っています。
才能の開花・嫉妬も描かれるのですが、ゴースト画家となってしまったあかりは今後どうするのか…そもそも謎の男の正体は…!?というサスペンス要素が強いのです。
何者かになりたくてもなれなかったあかり。
何者でもないものになろうとする臣。
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