あらすじ
『現代アートとは何か』の著者が政治や経済とアート業界とのあいだに起こっているさまざまな問題をえぐり出し、2020年代の“政治とアート”の動向を鮮やかに予言する。書き下ろし。
※本電子書籍版には一部掲載されていない図版があります。
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Posted by ブクログ
現代アートの位置付けとその価値。アメリカにおける対立から、あいちトリエンナーレや公的美術館や公金補助の問題、美術館の立ち位置や自主規制の問題など。
必ずしも同意はしかねるが、規制に関する問題を考えるのに一読の価値はある。ユダヤ人の存在や、日本のアート自体の質の浅さにも言及しているのは良。ピラミッド自体が小さいので質が伸びきらないというのはあるんだろうと思うが。
美術行政や美術館運営等の側面はアーティスト側からの視点しか触れられていないので、ここからその面での課題やあり方を考えたい。
Posted by ブクログ
アートと現代社会の連関を論評した刺激的な著書。トランプ大統領不再任と世界のポピュリズム化やあいちトリエンナーレからの県知事リコール問題など、書き下ろしをリアルタイムで読めたのもインパクト高かった。著者自身の強いメッセージがダイレクトに論評となっているのも小気味良い。
Posted by ブクログ
芸術は生産から選別へ
「アメリカ」マウリツィオ カテラン 18金の便器 2016年 原価数億円
グッケンハイム美術館 キュレイター ナンシースペクター
ゴッホ「雪のある風景」貸出し要求するトランプ大統領/ホワイトハウスへの代案
NEA全米芸術基金、NEH全米人文科学基金への圧力
ジュディ シカゴ作 ディナーパーティー
アンドレス セラーノ作 浸礼/ピスクライスト
あいちトリエンナーレ2019 「表現の不自由展・その後」
テーマ「情の時代」津田大介 芸術監督
「平和の碑」キム ソギョン+ウンソン
「遠近を抱えてPartⅡ」大浦信行
元の作品は富山県立近代美術館と議員が右翼団体のクレームで焼いたもの
「檄」会田誠
現代アート 既成概念の打破 多義的
誰もが認めるものでないとやっちゃいけない=ナチス的独善
レイヤーの浅い作品にも原因
3大要素:インパクト、コンセプト、レイヤー(創造、想起、連想)
全体主義政権
国が文化芸術活動に介入し、事後であっても恣意的に補助金をカットしうる
現代アートとは何か?
ロバートメイプルソープ
「誰かがしなきゃいけないし、それが自分であってもいいと思う。」
善行から愚行まで、薬から毒まで、生から死まで、
人間のあらゆる営為を描くのが芸術。
Posted by ブクログ
現代アートは意味をよませるもの。
読み手が中心な訳だから、レギュレーションもR指定もなくて、ただひたすらに、解釈して気に入らなければ拒絶すればよい、のだが。
津田監督はどこまで絵を描いてたのか。