【感想・ネタバレ】傷だらけのピアノソナタ 1のレビュー

齋藤勁吾

[テーザン８ · ★★★★★]

美麗にして胸熱……！

対照的な二人の少女が、ピアノを通して出会い、ピアノにのめり込んでいく物語。
ほとんどトーンを使わずにこれ程のものが描けるのかと驚愕する圧倒的な画力。特に演奏シーンは音が聴こえるかと錯覚する美麗さ。まさに圧巻です。

ストーリーも負けず劣らず美しい。
最初は主人公の月鍔ルナが、現代の残酷な競争社会やスクールカーストから、いじめられっ子で身も心も「傷だらけの少女」であるヒナを守ろうとする。
しかし「勝たなきゃ意味がない」と勉強もバドミントンも人並み以上の努力を続け、事実全国ベスト8の結果を残していたルナは、最近バドミントンを始めたばかりの高１の天才女子に負けてしまう。
落ち込んだルナを再び立ち上がらせたのは、いじめられっ子のヒナのピアノだった……！
「守っている」つもりが「守られてしまう」この逆転。ルナも都合よくピアノを好きになる訳ではなく、ヒナという存在が彼女をピアノに近づけていく。

よくある「女子高生になんか特殊なスポーツ・楽器やらせてみた」系の漫画とはわけが違う、感情の土台を揺さぶってくる何かがこの作品にはあります。

長くなりましたが、端的に言えば「最高」です。

[あにゃお · ★★★★☆]

そうなるのかぁ！

負けず嫌いで優しいルナ。バトミントンのエースだけれど、ある天才新入部員に敗北。挫折感を味わうけれど、ヒナコのピアノに救われるというだけの話かと思ったら、それだけではないんですね!まさかバドを辞めてピアノをやるなんて！ヒナコもいろいろ抱えてきた子（傷だらけ）だし、ピアノはヒナコメインだと思っていました。これからどんなふうになっていくのか楽しみです。