【感想・ネタバレ】科学者になりたい君へのレビュー

あらすじ

「どうすれば科学者になれるのか?」研究生活、論文、ノーベル賞、科学の面白さ……日本の科学研究を牽引した著者が実例を交えて案内する。科学を見る目がガラッと変わる、全ての人に必読の書!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

いやいや、この内容を中学生が理解するには大変なんじゃないかな でも研究費のことなども説明があって研究を職にしたい人は科学者に限らず読んでみてほしい本だと思う

あの湯川秀樹の授業を受けているなんてすごい

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2023年11月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

科学者の卵よ、世界にはばたけ。

科学者を目指す者に対するストレートで真摯なアドバイス。職業案内の本はいくらでもあるけれど、自慢だったり苦悩ばかりだったり夢ばかりだったり、とバランスが取れていない本が多い。その点、この本は自分の経験、現在の状況、考えておいて欲しいことがバランスよく書かれているのでは、と思った。

やや足りない気がしたのは、女性科学者の姿か。もちろん時代を考えれば、著者の経験や視点だけで女性科学者について長々と書くことは難しかっただろうし、また危険だっただろう。それは書ける人に書いてもらえばいいのである。

戦後日本にインパクトを与えた湯川秀樹という存在の大きさがわかる。湯川秀樹というスター、またはカリスマがいたから、少年少女は科学者を目指した。今の時代、そういう存在がいるだろうか。きっとどこかにいる。もう国籍の時代じゃない、世界を見渡せば、きっと憧れの存在になれる科学者がいる。

今は新型コロナウイルスで移動やリアルの交流が制限されているが、きっと新しいコミュニケーション方法が見つかり、また科学者たちはディスカッションを始め、続け、深めるだろう。著者がかけがえのない大切な出会いとして振り返る日本や海外の科学者たちの縁のように、これからも交流は広がって深まって、新しい知見がコミュニケーションから生まれるのだ。

夢を追うだけで科学者になれないことも、書かれている。ひとつは偶然とか運。出会いに恵まれたことが道を開いたエピソードが感謝とともに紹介されている。もうひとつはお金や職。ポスドクの問題、大学と研究所と企業の違い、科研費をはじめとする資金調達、軍事研究との関係などは、子どもに語ることではないと隠してしまう人もいるかもしれない。しかし、科学者を目指そうとする人にこそ、最初から考えておいてもらわないといけない話だ。特に「お金になる学問分野」という視点があるのは意識しないといけない。不正の起こりやすさ、応用科学がもてはやされる中での基礎研究の大切さなど、お金が絡む問題は単純に解決できないから注意深くならなくては。

憧れのスター、自分が追い続ける課題、切磋琢磨する仲間たち、現実と夢のバランス、それが科学者には大事だと教えてくれる。この本を手にした少年少女の中から、きっと未来の科学者が出てくるに違いない。

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2021年05月04日

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