あらすじ
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世界を翻弄したのは、英雄か、悪党か。未知の世界に打って出た命知らずたちの、栄光と敗北を、美しい古地図とともに読み解く。
死を恐れぬ探険家、一獲千金を狙う山師、跋扈するならず者……彼らの一世一代の旅を刻み、あるいは駆り立てた地図の数々。
著者が所蔵する稀覯書や地図のコレクションのほか、世界中のプライベートコレクション、美術商、美術館や博物館の収蔵品などから集めた、とくに美しい版で編まれた贅沢な地図誌。未踏の旅路・異境の驚き・一攫千金への欲望・密かな企み・悪党の狼藉など、39のエピソードが地図を彩る。
地図が現在のような姿になる以前、探険家が新たな情報をもたらすたびに、地図は描き加えられ、削除され、訂正されてきた。平面に引かれた線の背後には、あまたの果敢な挑戦や、凄惨な侵略や、悲劇的な敗北が連なっている。
本書は美術品ともいえる古地図とともに、最新の研究成果を携え、海賊や探険家が跋扈していた時代へと読者をいざなう。
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Posted by ブクログ
地図と、未知の地を求める多くの探索者たちの物語。
「世界をまどわせた地図」の続編。
・はじめに・・・地図と冒険や探検の歴史の概要。
・39の、地図と冒険や探検の物語が2~10ページに綴られ、
カラーの古地図がそれらを彩る。画像・写真も有り。
主な参考文献有り(日本語訳は無し)、索引有り。
未知の領域、幻の島。それらが載っている古地図。
口伝から記録へ。未知を求める地図の制作と地理学者たちと、
冒険や探検に駆り出される人々の、物語が綴られています。
あの山の向こうには、海の向こうには何があるのだろう?
冒険の、探検の始まりは、そんな探求心。行ってみよう!
更に、国の対立、富と土地への思惑等の国の期待に踊らされ、
或いは自らの富と名声への願望を胸に、旅立ちます。
成功有り、失敗有り、誤認有り。幻の地を求めたのが思わぬ
未知の地に辿り着くという偶然有り。それらは実際の、野望の物語。
そして、その行動の蓄積で得られた知識を盛り込んで出来た地図。
その地図を基に、更なる探求心が掻き立てられる。
古代エジプトの探検家からエンデュアランス号まで、女性旅行家も。
有名無名を取り混ぜての足跡の困難さは、大変なものですが、
得られた地図の発展は、先住民の凶事の産物であることも、実感。
それでも、物語を彩る地図の豊富で鮮やかなことには感動しました。