あらすじ
人は「本能」のせいで、「事実」を正しく判断することができない!? この残酷な知識社会を生き抜くためには、「本能」の壁を乗り越えて「事実(ファクト)」に目を向けなければならない。年金問題の本質は? 教育無償化は正しい? 人気作家・橘玲が、複雑で残酷な現代社会のタブーに次々とメスを入れる。人々の目を曇らせる「本能」の向こう側にある「事実(ファクト)」にたどり着くための必読書!
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Posted by ブクログ
「ホントのことを言われたから、(あの人は)怒ってるんだ。」とは使い古された表現です。
著者は一貫してこの立場で表現を続けています。
この本に限らず、著者の指摘に居心地の悪さを覚えるのは、私たちが「本能的に、言語化できないけど、知っていること」をあからさまに述べているからです。不愉快な「事実」に目を背けても何も解決しません。この本に述べられていることは「事実」です。著者もはっきり述べています。「解決策はわからない」と。私にもわかりません。
ただし、そんな世の中で、いかにして私自身が生き抜いていくか、「自分で考える」ヒントにしたいと思います。
Posted by ブクログ
この著書は2020年に書かれたものだが「言ってはいけない事」の多くが未だ引きずった日本の環境だと感じた。一つは、知識高度化社会において日本はかなりの理解力(知性)がないと行政が要求する文章を素早く理解することは難であり、申請書等は個人で作成することが難しい、ということ。その背景には、社会が複雑化するに従って様々な利害が対立、だからどこからも文句が出ない異様で複雑怪奇な文章を作成せざるを得ない現実である。その結果、国民は行政の文章が複雑で手間がかかり興味が薄れ、伝わらない現状を生み出している。
若い層では、知識社会の高度化によるドロップアウトが増え、学力競争から脱落、無気力となり、「落ちこぼれ」から「引きこもり」などの社会現象を生み、さらに場合によっては「不良化」へと進むのは避けられない現実となっているのは頷ける。若い男の層が「一攫千金」の夢から詐欺事件に巻き込まれる現象だ。であれば解決策は至って簡単、公文章においては誰もがわかる文章、説明文を作成することである。米国では2010年から公文書における法律があり、中学生〜高校生レベルの言葉を用いることとしている。実際大統領等の演説もその法の下に書かれている、と言う。米国法(Plain Writing Act:Federal Plain Language Gidelines)
Posted by ブクログ
ものごとのとらえ方の一貫性には敬服する。読んでいて、こういう考え方もあるのかと感心させられる。本著も何が「事実」で「本能」から考えていた仕方のないトピックのオンパレード。時々「上から目線」が気になるのが満点でないことの原因。
Posted by ブクログ
「言ってはいけない」の著者が、週刊プレイボーイに連載したコラムで、事実(論理的な合理性) vs 本能(進化論的な合理性)を扱ったものをまとめた文庫改訂版。今の世の中で起きている様々な社会的事象は、旧石器時代に作られたヒトの思考回路・脳のシステムが、この200年での社会の大きな変化に上手く適応できないことから起きているという軸で、事実に基づき本質をえぐり出し、独特の視点で世界で起きている事象への理解を深めてくれる。