あらすじ
陸上自衛隊と公安警察、男女コンビを組む!
三輪出雲一等陸佐は、部下とともに都内の高級住宅街へ向かっていた。
数年前に「死んだはず」の出雲は、防衛省内の不祥事を始末する専属部署――自衛隊第三特殊情報偵察評価群・五一〇臨時特別行動班の隊長を務めているのだ。
上司からの命令は、「自ら出頭を願い出た、統合幕僚監部に潜りこんでいたスパイを保護する」というもの。大した仕事ではなかったが、いざ現場に入ると、書斎には白髪の男が後頭部を血に染めて、うつ伏せに倒れていた。
思わず身構える出雲たち。彼らの前に姿を現したのは、公安警察の「ゼロ」と呼ばれる非合法部署に所属する荻窪冴子だった。互いが銃を構え、一触即発のムードが漂う中、班長を務める冴子が口を開く。
「私たちが来た時には死んでいたのよ」
睨み合いが続く出雲と冴子のふたり。最初に動いたのは――どちらでもなかった。
突然、窓ガラスが砕け、火炎瓶が投げ込まれたのだ。さらに遠距離からの銃撃までも。
いったい何者が襲撃しているのか?
最近より一層キナ臭い関係となってきた中国なのか? それとも……。
ハード国際諜報アクション!
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Posted by ブクログ
南アフリカのヴィダムナ共和国の駐在武官として赴任していた三輪出雲三等陸佐はパーティの最中に女性給仕に違和感を感じた。すかさず大使を避難させるが、不幸にも大量のC4爆薬が搭載されたトラックに乗り込んでしまいそのまま殉職した。
4年後、自衛隊では殉職扱いとなった彼は発見され「幽霊」として国防特行班E510の隊長として復帰していた。国防特行班はこれまで内調や公安が行ってきた外国勢力に対する監視と阻止が表だって行動できくなってきた代わりに防衛省として諜報や裏工作を行う「存在しない」部隊として組織された物だった。
統幕に潜入していた「エス:保護対象」の熊谷を保護しにいった現場で公安「ゼロ」の荻窪冴子と鉢合わせし、その後日本に対するテロに共闘してゆく。