【感想・ネタバレ】花に降る雨 雪の欠片～ためらいの恋～のレビュー

西條六花 / 森原八鹿

企業のチームに所属する競泳選手の青木昴は肩を痛めてしまい、今後の進退を考え鬱々としていた。そして病院の帰り道、苛立ちまぎれに民家の庭に咲く花を握り潰してしまったところ、その家の住人である依田香織に目撃されてしまう。それをきっかけに顔を合わせるようになり、徐々に距離が近づいていく二人。そんなある日、満足に練習できない現状への弱音をこぼした昴に、香織はつい辛辣な意見を述べてしまう。立ち去ろうとする昴を引き留めた香織は、衝動的に彼にキスをしてしまった。そのまま一線を越えてしまい、熱に浮かされたように互いの身体に溺れていく二人だったが、やがて昴は香織の心に自分ではない誰かがいるのに気づき……。

[ぬぬぬ · ★★★★★]

満足〜

作者さん買いです。
全体的に美しい中で、綺麗ごとだけじゃない人間臭い部分がすごくリアルで引き込まれました。
それぞれの悩みや葛藤、救いを共に感じてもらいたいですね。

[(匿名) · ★★★★★]

素敵なお話です

作者さんのお話を何冊か読ませて貰っていて、登場人物のキャラや生き方がしっかりしていて、ドラマがあります。
打ち込むことがある人の魂の美しさが伝わる作品で、心の揺れ動きも丁寧に表現されていて、何度も涙が溢れそうになりながら読みました。
5歳年下の彼なのに、彼女の全てを受け入れ受け止める強さが素敵でした。

[koa · ★★★★☆]

情緒的なお話

作者様の『ひそやかな花』という作品がとても好きなのですが、このお話も同じ系統でした。（ひそやかな花のヒロインも少し登場します）
山で遭難した恋人を彼の家で待ち続ける女性と、肩の故障で鬱屈した思いを持つ男。
体の関係だけのつもりがお互いに惹かれ合っていく心情も丁寧に書かれています。

とても情緒的で美しいお話でした。

＃切ない