【感想・ネタバレ】LIFE SCIENCE(ライフサイエンス) 長生きせざるをえない時代の生命科学講義のレビュー

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Aoi

ネタバレ 購入済み

平易な良書

著者の専門となる分野に必要な事前知識から丁寧に説明をしてくれていて、
大変分かりやすい良書だと思いました。コロナのニュースで、この単語聞いたことあるなというものも
出てきて事前知識の段階でも個人的には、興味深く読めました。

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2024年01月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

科学は、本当に正しいかはわからない、が前提。
断定する人は科学的にはあやしい。
真実に近い仮説。
相関関係と因果関係の違いに注意する。
比べること=RCT検査。対照群がなければ、比べていることにならない。

査読=ピアレビュー。二人から4人。普通は3人。リバイスが一番多い。査読前の論文を公表するプレプリントサーバーという仕組みもある。
二重らせん構造を発見したワトソンは、写真を盗用した。

スタップ細胞の問題は、存在ではなく論文として不正をしたこと。サマーリンの塗られたネズミ、と同じではないか、という疑惑がある。
「仮説が正しければ、こういう結果も出るはず」という積み重ねが大事。間違っていれば訂正すればよい。

ヒーラ細胞(がん細胞を培養した)。培養細胞でウイルスの増殖を防げるか試す。その後、動物実験、最後が人間で試す。培養細胞が基本となる。
遺伝子には記憶はないが、外観はそっくりにできる=クローン人間。

大きさの順に、タンパク質、超分子複合体、オルガネラ(細胞小器官)、細胞、組織、固体、の順。

遺伝子は、タンパク質の設計図。一つの遺伝子は、一つのたんぱく質に書かれている。
遺伝子は、DNAで書かれている。二重らせんなのは、情報をコピーするため。
DNAの集まりが遺伝子、ゲノムは、ソフトウエア。

クローン羊のドリーが生まれたことで、生殖細胞以外の細胞にもゲノムが存在することが証明された。

進化は、遺伝子のコピーミス。ダーウィンの自然淘汰説と、進化の中立説。どちらが正しいかは検証不能。

生命は、多様性がないと死に絶えるもの。
色覚異常は、異常ではなく多様性。遺伝学会は、色覚異常とは呼ばず色覚多様性と呼んでいる。

人類もいずれ滅びる。人類誕生から700万年。恐竜の繁栄は1億6000万年もあった。

研究は役に立つことを研究するだけではない。何かの大発見につながるもの。

細胞の死の原因
たんぱく質の塊がたまる(変性疾患)=アルツハイマーなど。
ウイルスの病原菌によるもの
細胞内の事故=活性酸素によるもの、自死。

がんは、元気な細胞で増え続けるもののこと。
脳梗塞は、細胞の酸欠。
細菌は生物、ウイルスは中間。
風邪は、ほとんどウイルスによる=抗生物質は効かない
抗体は、ウイルスの鍵にくっついて侵入を防ぐ。
抗体検査は、ウイルスの鍵ではない部分に取り付く抗体でも検出してしまう。
サイトカインは、免疫機能が活性化すること。サイトカインストームは、それが暴走すること。

生命は、エントロピーの増大を相殺することで定常状態を保持している。
ベニクラゲは死なない。しかし進化しない。死は生命の必然ではない。
老化も必然ではない。アホウドリやネズミの一種は老いず突然死ぬ。進化の過程で老化を選んだ。人間の老化のスピードは早い。

タンパク質は多くはオートファジーでできたアミノ酸を再利用して作られる。一日に240gのたんぱく質をつくる。

オートファジーの役割
飢餓状態になったときの栄養素
細胞の新陳代謝=スクラップ&ビルド。エントロピーの増大に抵抗する。
細胞内の有害物を除去する=病原体を一緒に殺す

ポリオウイルスはオートファジーの仕組みをつかって増える。=病原体も進化している。人類も進化している。

神経細胞は一生もの。オートファジーの仕組みを使ってアルツハイマーを治せないか。
オートファジーは高齢になると働かなくなる。
脂っこいものを食べると肝臓のルビコンが増えてオーt-ファジーが働かなくなり、脂肪肝になる。

因果関係と相関関係の違い。因果関係を調べるには多数の実験が必要。

寿命を延ばす方法=オートファジーの活性化=ルビコンの増加を抑える。
カロリー制限。
インスリンを働かせない。
TORシグナルの抑制=たんぱく質の合成を抑える。
生殖細胞の除去=宦官は長生きだった
ミトコンドリアの抑制=細胞のエネルギー源。

オートファジーの活性化は、神経変性(アルツハイマーなど)を抑える。
がんになったら、オートファジーを抑えたほうがいい
納豆やキノコは、オートファジーを活性化させる。
夜は赤ワインとチーズ。
食事をとらないとオートファジーは活性化する=飢餓から守るため。食後4時間。一食空ける。朝食を遅めに、火を抜く。食事の前に空腹を感じる。
高脂肪食を避ける。
腹八分目で運動する。

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2023年12月05日

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