あらすじ
司馬遼太郎著『坂の上の雲』の3人の主人公の1人であり、ビジネスマンを中心に多くのファンを持つ明治陸軍の名将・秋山好古。しかし彼の一生を詳細に追った評伝小説は、これまであまり書かれていない。本書は、手練の作家が様々な資料を駆使しつつ、「日本騎兵の父」と称えられた伝説の将軍の生涯を、正面から描ききっている。伊予松山藩士の家に生まれた好古は、貧しさから軍人の道を選び、創設まもない陸軍士官学校で「騎兵科」に進んだ。「騎兵」という兵種は、当然ながら従来の日本には存在しない。フランス留学を経て研究を重ねた好古は、日清戦争では自ら訓練した騎兵隊を率いて従軍。やがて日露戦争の火蓋が切られると、寡兵をもってロシアの大騎兵団を防ぎ、戦史を飾る激戦を繰り広げることになる。豪胆にして細心、戦場ではつねに前線に立ち、部下を思いやる心を忘れなかった指揮官。その人間的魅力を余すところなく描いた、著者渾身の力作小説である。
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Posted by ブクログ
読んだ本 秋山好古 野村敏雄 20260806
坂の上の雲以来、秋山真之については読む機会があったけど、好古の方はあまり機会がありませんでした。
坂の上の雲は司馬遼太郎独特の主人公を通じて時代を描いているので、真之はバルチック艦隊撃破で嫌でも触れないわけにはいかないけど、好古については苦戦転戦って印象しか湧いてませんでした。で、この本を読んで人となりとともに苦戦転戦の詳細が分かって、少し地味に感じていたのが見直されましたね。しかも、阿部寛のイメージがあったから、酒飲み豪快のイメージはあったものの、禿げ頭の容貌魁偉ってのは意外でもありました。
しかし、この維新から日露戦争までの日本人の優秀さって、第二次世界大戦に至る間にどうして失われてしまったのかって不思議なくらいです。(戦術的な稚拙さはかわらないかもしれませんが)
日露戦争というものが、偶然に恵まれて勝ち、本当に弾薬もなくなって勝利を確定的にできなかったという中での講和。同じことがどうして昭和にできなかったのか。日露戦争というものの薄氷の勝利を勘違いしたってことなんでしょうかね。
なんかこの時代を繰り返し読んでみたい気になってきました。
Posted by ブクログ
秋山好古。こんな個性的な上司は今の時代存在しえない。生死に直面しているときと何をしても会社をクビにすらならないとき。当然に違うのでしょう。使命感や緊張感がどんどん無くなっているこの世の中。好古はどうみているのでしょうか?
Posted by ブクログ
真之とセットで読むとおもしろい。
「人間として、ことに軍人は、常に腹を切るだけの覚悟は持っていなければいけんよ。しかし実際に腹を切ってしまっては実も花もなくなってしまう。そこをじっと忍耐する。そうした極致を何度も繰り返していく時、人間は修養も向上もできるのじゃ。」
温故知新可以為師なり(ふるきをたずねてあたらしきをしる もってしとなすべきなり)