あらすじ
埼玉県秩父山中にある大学の寮「りら荘」に避暑にやってきた7人の男女。みな画家や音楽家を志す芸術家の卵だ。都会の喧噪を逃れて休暇を送ろうとした矢先、婚約を発表した二人が相次いで変死した。そして災厄は次々と学生たちに……。鮎川作品の中でも特に人気の高い傑作長編に加え、著者がデビュー以前に同人誌に書いた“プレりら荘”とも言える中編も収録!
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Posted by ブクログ
もう何年も気になっていたけれど、勝手に難しそうなイメージをもって後回しにしていた。
ところが、読んでみるとおもしろい!
犯人は最後の最後までわからなくて、「そういうことかー!」という感じがミステリを読んだという実感をもてて良かった。
ココアのトリックは結構衝撃だった。
…というよりも、ヒ素で肌を白くするって怖すぎる。
いくら好きな人のためとは言えねぇ。昔は珍しいことではないんだろうか。
あと、色覚障害って昔のミステリーにはよくあるイメージ。それをトリックに使うってなんかなーとは思うけど、これも時代なのかな。
『呪縛再現』の方は、やはりデビュー前の作品だからか少し読みにくい感じはある。だけど鉄道のトリックは読んでいて楽しかった。
全体として気になったのは、男尊女卑やデリカシーのないセリフ、見下したセリフが多いところが少し気分が悪い。(『黒いトランク』も読みたかったけど、どうしようか悩むレベル)
これもまた昭和だからこそと言ったらそうなんだろうけど、他の作家さんに比べても特別多い気がする。
それに尼リリスの体型に言及する場面が何度も繰り返しあるけれど、五尺四寸(163.6cm)で十七貫五百(65.6kg)って少しぽっちゃりしてるけどそこまで言う程ではないのでは??
しかも歌科なら、もっと大柄な人もいるでしょうに。
体型然り醜女やらなんやら、昔の人はどこまで女性に求めてるのやら(笑)