【感想・ネタバレ】敏腕社長と嘘つきな婚約生活!?のレビュー

あらすじ

記憶喪失のフリをしたら、いきなり婚約同棲!?
今さらウソですとは言えません!

「婚約者の俺がそばにいれば、きっとすぐに思い出すから」いやいや、婚約者じゃないです! しかもそのまま同棲なんて!! 事故から目覚めた時に覚えていないフリをしたのは、前夜に神崎社長に全身を蕩かされて甘く慰められた記憶があまりに鮮明だったからで…。後ろめたくも幸せな溺愛の毎日だけど、この婚約には会社絡みの思惑があるようで!?

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Posted by ブクログ

ネタバレ

事故で目を覚ました花菜は、咄嗟に“覚えていないふり”をしてしまいます。
その前夜、密かに想いを寄せていた神崎社長に抱かれた記憶があまりにも鮮明で、正面から向き合うことが怖くなってしまったからです。
そんな花菜の動揺とは裏腹に、神崎は当然のように「婚約者の俺だ」と告げ、そのまま同棲生活が始まってしまいます。
本当はすべて覚えているのに、今さら「嘘でした」と打ち明けることもできず、後ろめたさと嬉しさが入り混じる、不思議で甘い婚約生活が続いていきます。

花菜はストレスにとても弱いのに、それでも仕事や家族の問題から逃げてしまうのではなく、きちんと向き合おうとする真面目で健気なヒロインでした。
弱さと強さの両方を持ったキャラクターで、読んでいて自然と応援したくなります。

そんな花菜を受け止める神崎社長も、とても魅力的です。
距離を詰めるときはやや強引なところもありますが、花菜の心には決して無理をさせず、大きな愛情で包み込むように支えてくれます。
言葉や行動の端々から「花菜を手放したくない」という想いが伝わってきて、安心感のあるヒーローだと感じました。

また、小物の使い方がとても印象的でした。
花菜は神崎の名前にちなんで「ゆずくん」と名付けた犬のキーホルダーを大切に持ち歩き、
神崎は「カナちゃん」という名前をつけた猫のストラップを身につけています。
お互いが相手を意識していることがさりげなく表れている部分で、ふたりの両想いぶりがとても可愛らしく、読んでいて思わず頬がゆるみました。

記憶喪失を装ってしまったことで始まる“嘘からのスタート”ではありますが、
次第にふたりの気持ちが噛み合っていき、本物の恋へと変わっていく過程が丁寧に描かれていて、読み終わったあとにはあたたかい余韻が残る作品でした。
甘いシーンもたっぷりありつつ、ヒーローの包容力やヒロインのひたむきさが心に残る一冊だと思います。

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2025年11月14日

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