あらすじ
『天津風の田に毒をまいた。残りの山田錦が惜しかったら、五百万円用意しろ』
烏丸酒造に届いた一通の脅迫状。
見れば一本百万円を超える純米大吟醸酒の元となる田の一角が枯らされていた。
捜査の過程で浮上する、杜氏の死にまつわる事件の疑惑。
そして、脅迫犯が突きつける、前代未聞の要求とは——。
密室の謎とアリバイ崩しに挑む、菌も大活躍の発酵醸造ミステリー。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
本格ミステリなのに日本酒の今や酒づくりまでわかっちゃう!
幻冬舎から、日本酒をテーマにした本が出た。
趣味(ミステリ)× 仕事(日本酒造り)とあっては読まざるを得ない。
登場人物一覧には知ってる人やモチーフにした人がたくさん笑
どうやら仕事寄りのようだと
読み初めの期待値はほどほどだったが、
つくりは本格ミステリ、それも古典的な読者挑戦型。
趣味としても楽しめた。
酒づくりと一体である米づくり愛も
よく盛り込まれていて胸が熱くなる。
田の神すばらしい!
フィクション要素としての脱法ライスという一本の筋が
ミステリにぐっと深みを出している、が。