あらすじ
株の売買で崩壊した「ぼく」。髑髏の山を築いたポル・ポトに会いに……。ライバルは命を懸けてまで、何を知りたかったのか? ――1985年。ぼくは、未曾有のバブル景気の端緒となったこの年に、株のディーラーになった。同い年の永遠のライバル、修一の背中を追って。狂奔する相場に「運命の日(ドゥームズ・デイ)」が過ぎ去ったあと、修一はカンボジアへと姿を消した。彼は何を求めて森に入ったのか? 私たちの正しさや生きる意味を問う、挑戦的物語。
◎「奴はぼくを完膚なきまで叩きのめして、殺意を抱かせた。何と薄情で、身勝手で、鼻持ちならない、唯我独尊野郎だろう。」<本文より>
◎「しまった!すばらしい作品の出現を、4年遅れで祝福させてもらいたい。」<白石一文「解説」より>
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
自分がカンボジアに関わりはじめたのと同時期からストーリーが始まり、並行する日本のバブル以降も含めて、自分史を読んでいるようだった。
ポルポトの解釈は、異論がある人が多いとは思うが、自分的には同感。
また、ポルポト派の虐殺への受け止め方も、かなり変わるのではないかと思う。
小説の形態をとってはいるが、カンボジアの内戦を含めてカンボジアに興味がある人には是非、読んで欲しい。
Posted by ブクログ
ジャケ買い。というかタイトル買い。
こういう頭でっかちな文章が好き。
読むには電子辞書が必須だったりして、
知らない日本語ってたくさんあるんだなぁ。
という一冊。