あらすじ
年の離れた社長と契約結婚、そして死別。以来、沙織は義理の息子・逸流に支えられ生活してきた。三回忌を終えた晩、突然唇を奪われて……。「愛してる。俺のものになってくれ」口腔を撫で回す熱い舌が生み出す快楽。剛直に貫かれた蜜洞は歓喜の涙を溢れさせる。沙織は激しすぎる逸流の淫愛に身も心も溺れていくが――。オパール文庫史上最凶のヒーローの重すぎる純愛!
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Posted by ブクログ
年の離れた夫との契約結婚、そして死別。
その後、義理の息子・逸流に支えられながら生きてきた沙織。
けれど三回忌の夜、彼が見せたのはかつての優しさではなく、抑えきれないほどの愛情と独占欲だった。
「狂気の純愛」というタイトルに偽りなし。
ヒーロー・逸流の愛は常軌を逸しているほど深く、どこまでも一途で、そして壊れるほど純粋。
表向きは冷静で理性的な紳士の顔をしていながら、その裏ではヒロインを手に入れるためにすべてを計算し、罪さえも厭わない。
そのギャップと執着の描写が見事で、読みながら心がひりつくようでした。
彼がここまで狂おしく彼女を求める理由が丁寧に描かれているからこそ、ただのヤンデレではなく、**「愛という名の病」**として説得力がありました。
そして、そんな彼を拒絶しきれずに惹かれていくヒロインの心情にもリアリティがあって、ラストには不思議と“救い”を感じます。
狂っているのに、誠実。壊れているのに、純粋。
そんな二人の関係に最後まで目が離せませんでした。
物語としてはかなりダークで、人を選ぶ内容だと思いますが、
ここまで“歪んだ一途さ”を描き切った臣 桜先生の筆致には圧倒されます。
愛に溺れるというより、愛そのものに呑まれる
そんな読後感が残りました。
一途と執着は紙一重!
ヒーローを、一途な純愛と捉えるのか、執着、狂気、ストーカー?色々な事がもし公になったら、とても恐ろしいです。全ての原因が父親で、子供の気持ちを理解しないで、自分の欲望を追いすぎたのが、破滅の道に進む結果になるわけですが、ヒーローを悪魔にした父親が悪いのか、悪魔に身を捧げたヒーローが悪いのか、未来に不安を感じます!ただヒロインだけは、どんなヒーローでも許している気がします!