【感想・ネタバレ】君と奏でるポコアポコ―船橋市消防音楽隊と始まりの日―(新潮文庫nex)のレビュー

あらすじ

兄からの頼みで船橋市消防音楽隊の説明会に参加した栗原優芽。高校生である彼女は、今まで経験してきた吹奏楽部との違いに戸惑うが、そこに現れたのは帝国芸術大学に通う憧れのフルート奏者・近藤奈々子だった。幼馴染の笹木智子とともに参加を決める優芽。しかし、この楽団は想像以上に難しい場所で……。個性豊かなメンバーと奏でる、新しい音。少女たちの成長を描く青春小説。

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Posted by ブクログ

楽器を習ったことのある人には、ぜひとも読んでいただきたいです。
同じ楽器を演奏しても、人によってその楽器から紡ぎだされる音は違うんですよね。私も過去にピアノを習ったことがあるから、そういう場面を経験したことは何度かありました。不思議ですよねぇ、ただ息を吹き込むだけ、叩くだけ、押すだけ、弦を擦るだけ、みんな同じことをしているのに、音が全然違うってことが。
各登場人物が紡ぎだす音の特徴を、その人の心情を交えて上手く表現しています。著者も何かしらの楽器を演奏したことがあるんですかね?でないと、あのような描写はできないと思いました。

最後の演奏シーン「エル・カミーノ・レアル」は、実際に船橋市消防局音楽隊の演奏を聴きながら読むと、ものすごーーーく感動します!終盤のアップテンポなところは、ポコアポコ・クレシェンド、段々と盛り上がりをみせるリズムで、思わず足でリズムを取ってしまいました。
涙腺が緩々に緩み、いい涙が流れました。音楽って素晴らしい!

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2020年12月15日

Posted by ブクログ

皆、それぞれの青春を
通過して大人になって
いくんですよね。

吹奏楽は高校のときに
体験入部で触れた程度
だけど、

幼いときからピアノを
習っていたので、

主人公たちの気持ちが
少しわかる気がします。

書き込んで書き込んで
楽譜が真っ黒になって、

努力が実を結んだとき
嬉し涙を知って、

恋愛をして思い悩んで、

奏でる音色に少しずつ
深みが加わる。

不器用で不安で目の前
のことにただただ一所
懸命でした。

そんな学生時代の遠い
記憶が蘇って、

なつかしさに一人静か
に浸りました。

0
2023年12月09日

Posted by ブクログ

オーディションでの菜々子の演奏と、それを聞いた優芽のところが良かった。あの演奏を引き出しただけでもすごいことだと思う。

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2023年06月11日

Posted by ブクログ

東野圭吾とか伊坂幸太郎を読むようになったから、こういう種類の本はどうしても内容が薄いように感じてしまう…。でも良い話だった!

消防に音楽隊は必要なのか?っていう問い。
今までは「音楽隊」ってそれ専門の人がやってるもんだと思ってたけど、実際は出動の傍らで音楽もやってる、っていうめっちゃハードな状況だったんだって事実に驚き。

「少しでも良い演奏をして耳目を惹き付け、船橋市消防に興味を持って欲しい。彼らのことを知って欲しい。そして日々、火災予防の意識を持って生活することで、消防士も市民も傷つかないまちを作っていきたい、と」

音楽ってあるだけで人の目と耳と心を惹き付けるものだから、その力が広報活動には必然的に適したものなんだなぁ

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楽器懐かしい...。また吹きたくなった。色々な意味で青春だなぁって言いたくなる作品。悪く言えば中途半端?吹奏楽をメインにしたいのはわかるんだけど、足りない!もう少し曲の要素欲しかった。でもやっぱり音楽って誰にでも平等だから「広報」には最適なツールなんだなぁって気づけた作品

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2021年09月19日

Posted by ブクログ

地元船橋の名と、消防音楽隊という素材に興味を持って手に取った本作は、良くも悪くも非常に真っ当な青春小説だった。

軽く読めることは良い面でもあるのだけど、個人的には物足りないというのが正直な気持ち。というのも、音楽にも消防にも振り切れていないというか、深掘りが足りなく感じてしまい、甘酸っぱい青春部分は際立っているのだが、そこだけの印象で終わってしまった。

設定は良いと思うし、キャラの立ち方もまだ小粒ながら光る物があるので、そこをもっと巻き込んだ作品を読みたい。

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2021年04月20日

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