あらすじ
高齢者介護施設・あずき荘で働く、新米女性介護士のメイこと明治瑞希(めいじ みずき)はある日、利用者の撲殺死体を発見する。逃走する犯人と思しき人物を目撃したのは五人。しかし、犯人の服の色についての証言は「赤」「緑」「白」「黒」「青」と、なぜかバラバラの五通りだった! ありえない証言に加え、見つからない凶器の謎もあり、捜査は難航する。そんな中、メイの同僚・ハルが片思いしている青年が、最有力容疑者として浮上したことが判明。メイはハルに泣きつかれ、ミステリ好きの素人探偵として、彼の無実を証明しようと奮闘するが……。不可能犯罪の真相は、切れ味鋭いロジックで鮮やかに明かされる! 選考委員の満場一致で決定した、第30回鮎川哲也賞受賞作。/第30回鮎川哲也賞選考経過、選評=加納朋子 辻真先 東川篤哉
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Posted by ブクログ
これは面白かったなぁ!
だってまさかそんなオチだと思わないじゃん!笑
最後の一行まで存分に楽しませてもらいました
ハルちゃんが生きてて良かったよー!
イチャモン付けるとすれば、良識ある大人なら普通は「(利用者の名前)の孫ですー」て名乗るはずなんだよな笑てとこ
家族関係まで把握してる介護職の皆さんには本当に頭が上がらない
メイちゃんのように楽しんでお仕事してる人が多いといいな
Posted by ブクログ
鮎川哲也賞よりもタイトルに惹かれて購入
元は十人十色ならぬ「誤認五色」らしいので有能な編集者?による改題は少なくとも1冊の売り上げに寄与した
序盤から人名とニックネームが多出
登場人物を把握するのに何度か読み返した結果、あれあれ?ひとりの存在を消そうとしてないか?(17〜19ページ
これはやってるね。呼び名がカタカナだらけなのもプンプン臭う
その後は一気読み
タイトルの五色の真相は、慣例・老眼・真実・方言・虚偽、と若干弱めな感じはしたが説得力はあった。ただ「あかい」は和歌山の方言というわけではなく「あかるい」の古語では?(Google調べ
捜査の都合で被害者を死んだことにしてしまう警察には、昭和感と鮎川哲也を感じた。彼にそういう作品があるのかは知らないが、久しく出会ってないパターンだった
フーダニットやハウダニットのミステリーとしては、だいぶ親切に書かれている印象。人物誤認トリックにもやられてしまった人は少ないはず。(残りページ数で色々と察してしまう書籍の欠点で少し焦ったが)
ともかく誰でも名探偵?名読者?の良い気分になれる作品
締めのオチはベタだが、微笑ましくなる読後感だった
巻末に同回候補作の選評が載っているが、いかなる賞でもついつい読んでしまう。タイトルが3行の作品には笑った。五色じゃなくて誤植を本気で一瞬疑った
このタイトルは、ううん…
タイトルで三行を費やした
五万点の損
そりゃあ選者も総ツッコミ不可避
鮎川哲也も生き返って二度見すると思うよ
Posted by ブクログ
どうして目撃証言がバラバラなのか?
それは介護施設という状況で起きる現象だった。
"フジさん"と"イツキさん"に違和感を覚えつつ、ハルの死(!?)に衝撃を受け、ハラハラしながら最後まで楽しく読めた!
Posted by ブクログ
9割自分で解けて超快感!メモりながら読んだ甲斐があった。でも登場人物が多いだけでそんなにむずかしくはない、ちょうどいいくらい。
魅力としてはミステリーだけど物理トリックというよりは人の個性にトリックが隠されているところ。
ってかハルが一番名探偵じゃない?
Posted by ブクログ
3.3
オーディブルにて
どんでん返しは予想がついた
トリックはわからなかった
けど話がすいすい進むのでよかった
緊迫シーンもあった
Posted by ブクログ
タイトルの『五色の殺人者』と意味が、途中で判明してそこからどういうトリックなんだろうかと面白くなってきたが、結果的にトリックでもなんでもなく色覚の問題だったというところが残念だったが、まぁ普通に楽しめた。
Posted by ブクログ
色も気になるところだが、どちらかというと名前やニックネームの方にインパクトがあったかも。ちゃんとフルネームで挨拶や紹介しないと勝手なイメージで認識しちゃうことありますもんね。絶対違うだろうなっていうのは分かりました。
全体的に読みやすく読後感も良かったです。
Posted by ブクログ
色んな人の勘違いが一人歩きして、ややこしくなった事件でした。
名前の呼び方や、色の捉え方なんて
そういえば、みんな人それぞれ。
自分の正解がみんなの正解だと思っている事もたくさんあるから
わざわざ答え合わせをすることもないし。
そんな、自分の当たり前を貫いた末のミステリでした。
Posted by ブクログ
派手な舞台設定や奇想天外なトリックはないが、シンプルかつストレートなミステリ。
目撃証言が異なる理由も、最後のオチも読めてたけど、テンポ良く話が進み、退屈せずに読めた。読後感も爽やかで良い。
Posted by ブクログ
読んでいてちょっと先が読めてしまい
結末も、だよね〜って感じが
否めません。が、色をテーマにした謎解きは
面白かったですし
わたしも介護職についているので
あるあるネタがあったりして
楽しめました。
Posted by ブクログ
*
舞台は介護施設、メイ(明治瑞希)が
介護士として働くあずき荘で一人の利用者
が亡くなった。
事故ではなく殺人の可能性があると判断され、
あずき荘で警察による事情聴取が始まる。
犯人は、職員か利用者か誰もが怪しくなる。
施設利用者の高齢者も事情聴取の対象のため、
認知症の程度から、証言として微妙な点もあるが、
走り去る男性(⁉︎)を見たと目撃証言があがる。
ただし、証言からは容疑者が着ていた服が
緑、赤、白、黒、青とそれぞれ違っていた。
メイは同僚のハル(荒沼東子/ハルコ)に頼まれて
二人で犯人探しをする羽目になる。
メイ探偵とハルの介護士女子二人コンビは
あずき荘の利用者や、被害者家族に話を聞き
色、アリバイ、凶器の謎を一つひとつ
解き明かそうとするが、警察でない二人に
捜査のノウハウなどなく……。
メイと一緒に謎解きをしながら、まんまと足元を
絡み取られてしまいました。
ヒントは色、証言者の年齢的特徴、呼び名。
Posted by ブクログ
テンポの良いミステリー作品だった。
カギは"名前"にあるな、というのはなんとなく分かるし、主人公の"勘違い"も早い段階で分かる。
素人探偵の捜査にはかなり無理があるなぁとか、いくらなんでも捜査情報漏れすぎでしょとか、色々ツッコミどころも多く、奇抜なトリックやあっと驚く結末でもなかったが、会話のテンポがよく、最後まで飽きずに読める。最後のオチも決まっていて、なんとなくおもしろかったw
登場人物に好感が持てた事と、大きなトリックが無く、ストレートだったことがある意味新鮮だったのかも?
鮎川哲也賞を取っていて、「本格ミステリ」のくくりになっているところには、ちょっとどうなんだろう…という気もするが…でも"本格とはなんぞや?"と聞かれると困るし…これでいいのかもw
次回作にも期待したい。