あらすじ
盲目の強打者登場に、球界は大パニック!?
盲目の天才打者、横浜大洋ホエールズの田中一郎選手。
盲導犬に先導され、“耳”で球種を捉える驚異の打法で、昭和54年度は本塁打56本、打率4割7分4厘を記録。とくに対巨人戦での活躍はめざましかった。
壮大な「予告ホームラン」でも物議をかもす田中の謎につつまれた生い立ち、球界がうろたえるえる様を、一匹の“野球盲導犬”が語る、奇想に満ちた物語。
解説/菊池雄星(シアトル・マリナーズ)
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Posted by ブクログ
伝説の天才打者、横浜大洋ホエールズの田中一郎選手。昭和54年度は本塁打56本、打率4割7分4厘という驚異的な記録を打ち立てた彼は、実は盲人だったのです。
その彼を先導したのが、盲導犬でした。
この物語は盲導犬チビの目線で描かれています。田中一郎もスゴいけど、このチビがまたスゴい!野球のルールを知りつくしているばかりか、プロ野球の歴史にも精通、世の中の情勢にも詳しく、まるで井上ひさしが取り憑いたような(笑)、博覧強記の知識犬なのです。99%は完璧な盲導犬ですが、1%は色っぽいメス犬によろめいたり、残飯のラーメンに食らいついて捕まったり、妙に人間っぽくて憎めないチビなのです。