【感想・ネタバレ】神社の古代史のレビュー

あらすじ

古代の人々の生活や信仰、祭りの中から神社は各地で発生した。では彼らはどのような神々を祀ってきたのだろうか。明治以降の国家神道の影響を受ける以前の“祭祀の原像”を求めて、主要な神社の成り立ちや特徴を解説する。取り上げられる神社は大神(おおみわ)神社、伊勢神宮、宗像大社、住吉大社、石上(いそのかみ)神宮、鹿島神宮、香取神宮などで、それらは大和王権の国家運営が進むに従い、それぞれに役割を付与され性格づけられて、律令体制下の神社制度として確立していくことになった。日本古代史における神社の起源と変遷をていねいに辿り、その存在意義を考察する。

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Posted by ブクログ

「古代史の読み直しと、わかり易い神社史入門、というつもりで書いた(あとがきより)」1983〜1985年に行われた講座内容をまとめられた一冊。

大神神社、伊勢神宮、宗像・住吉大社、石上神宮、鹿島・香取神宮、各々の氏神等で各章を構成し、王権との関わりを主軸にこれらの古代における在り方を考察する。

人的には、氏神の祭りの章がなかなか興味深い内容でした。

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2023年03月10日

Posted by ブクログ

主要な神社の歴史を掘り下げることで、古代の日本における信仰のありかたについて論じている本です。

とりあげられているのは、大神神社、伊勢神宮、宗像大社、住吉大社、石上神宮、鹿島神宮、香取神宮などですが、中世以降の神道の体系化や近代以降の国家神道の確立以前において、この国の人びとがいだいていた信仰の諸相がえがき出されており、興味深く読みました。また、律令制度において神社がどのように取り込まれていったのかということも解説されています。

すこし古い本ではありますが、歴史学的な立場から、古代の信仰と祭祀にまつわる制度のありかたをわかりやすく説明しているという意味では、いまでも有益な内容ではないかと思います。

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2024年04月23日

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