【感想・ネタバレ】樹環惑星―ダイビング・オパリア―〈新装版〉のレビュー

あらすじ

その森は、自らが産み出す多様な化学物質で、会話をしている。
有毒な雲をいただく森からなる広大な低地帯と、断崖で隔てられた高地、それが惑星オパリア。
この星で起こる異常は必ず森に原因がある。
そんなオパリアで新型の森林熱症候群が発生し、患者が激増。
生態学者シギーラは原因究明のため、二十年ぶりにこの樹環の惑星に降り立った。
第11回日本SF新人賞を受賞した、冒険SFの傑作。 ※本作品は、「樹環惑星―ダイビング・オパリア―」を加筆修正した新装版です。

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Posted by ブクログ

この小説の個人的な見所は2点。
・自治政府と星間評議会機構との駆け引きが面白い。
・オパリアの生態に関する話が面白い。

化学話とかも聞いてて楽しいですね。

住民感情、というか世論と言うのは厄介ですね。
知らないのが悪い、というには得るべき知識が世の中には多すぎる。
それが利益を得られるなんて知らなかった!なんてのは現実にもいくらでもあるんでしょう。
ただ、学者に攻撃が行くのは受け入れがたい気分です。
世の中が利益優先で動いてる限り、むやみに知を探求するのは罪なのか・・・。

あとアラクネとインプラントは欲しいです。
SFにでてくる大抵のインプラントは魅力的ですが・・・

総じて大変満足。良い話が読めました。

企業側の顔が見えないのが難点と言う話も耳にしますが、これは見えないほうが良いと思います。

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2011年03月05日

Posted by ブクログ

タイトル通り森に覆われた惑星を舞台にしたSF。人類が複数の惑星に拡がっている状態のお話ですが、スペオペ的ではなく、あくまでもその状態が通常の状態として、星間、そして惑星上の行政が描かれているのは新しいかも。
複数の視点、軸で描かれるストーリーですが、基本は惑星の開発を行っている企業の不正を暴くことです。ですが、主人公たちの相手となる企業側の人物が一切出てこないので、そのあたりのフォーカスがぼやけてしまっている感じはあります。物語の主体をどこに置きたいのかが、見えてこないところが少し残念ではありました。

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2011年02月20日

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