【感想・ネタバレ】炎上 1974年富士・史上最大のレース事故のレビュー

あらすじ

日本レース界最大のタブーに挑む!マシン4台が爆発炎上、レーシングドライバー2名が事故死した未曽有の大事故。その真相を、生き残ったレーサーたちが赤裸々に証言。長年、封印されてきた真実が明らかになる!

1974年、富士スピードウェイで4台のマシンが爆発炎上、レーサー2名が焼死、観客6名が重軽傷を負うレース史上最大の事故があった。悲劇の舞台は、「富士グランチャンピオン・シリーズ」第2戦。スタート直後に先頭付近の2台のマシンが接触、1台がコースアウトして後続集団に激突して起きた多重クラッシュだった。

しかし事件はその後、意外な展開を見せる。静岡県警が事故原因をつくったレーサー1人を業務上過失致死の疑いで書類送検したのだ。接触事故は、果たして故意だったのか、過失だったのか? 長年、日本レース界最大のタブーとされてきた大事故の真相を、ノンフィクション作家の中部博が関係者への丹念な取材で解き明かしてく。

「魔の30度バンク」への先陣争い、喧嘩まがいのドライビング、ワークスチーム間の仁義なき争い、そしてレーシングドライバーという人生……。モータースポーツの光と影を描き切った、渾身のドキュメント巨編!

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Posted by ブクログ

生まれるちょっと前、育った街のサーキットで起こった多重クラッシュの話。世界で今まで記録されたことのないひとつのレースで2人の死者を出した事故だ。
実際バンクに忍び込んで何度も歩き、事故が発生して15年ほど経過していた時点でも現場に花が手向けられていたのを目撃していただけに、キチンとまとまった記録を読んでみたかった。
わずか数秒の間で、あるきっかけを契機としてあっという間に運命が別れたとしか言いようがない出来事だ。要因のひとつとして当時のレース事情がかなり影響していると思った。現在の基準では考えられない。いま、亡くなった2人が存命ならどんなモータースポーツ事情が展開されていただろう。
最終章、当事者が語る言葉が非常に重く、この事故を象徴的に語っていた思う。

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2012年07月29日

Posted by ブクログ

1974年6月2日富士スピードウェイ。富士グランチャンピオンシリーズ第二戦・富士グラン300キロレース。
第二ヒートスタート直後1コーナーへの先陣争い、二台のマシンの接触に端を発し、マルチクラッシュが発生。4台のマシンの炎上大破を含む計7台のクラッシュ、2名のドライバーが焼死。カメラマン1名重傷、観客4名が軽傷。
日本のモータースポーツ史上最悪の事故の発生だった・・・。

もともとはモータースポーツ専門誌に連載されていたノンフィクションを
一冊の本として纏められたものです。
事故が起きた当時の社会状況と、未だに判然としない事故原因。
当時を知る人物や書物、スナップ、音声、映像など丹念な取材から得られた情報をもとに、今改めてこの一瞬を見つめなおしています。

今を語るうえで知っておかなければいけない過去として。
そして、時代を駆け抜けて往った者達を忘れない為に・・・。

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2012年07月24日

Posted by ブクログ

50年前に起きた史上最大のレース事故。
自動車雑誌に連載された記事を一冊にまとめられた。
12年前に発行された時に購入したが、内容が重かったので、今まで読むのを躊躇っていた。
人として限界の時の行動がどう行われるのか、またどう行わなければならないのか、考えさせられる。
改めて亡くなったお二人のご冥福をお祈りします。

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2024年06月03日

Posted by ブクログ

帯にある「封印された真相が、38年目に明らかになる!」という観点からは期待外れですが、当時のレース事故を知るには良い本かと思いました。

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2015年03月29日

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