あらすじ
「世界」と思いきりセックスしたい! 希薄な現実感を超えるために、厳戒態勢のイラクへ、北朝鮮へ。そして宗教へ、自傷へ。ホンモノの戦場から見た、「今、ここ」というぬるい戦場で生きること。ぬるい戦場であがくすべての人々に捧ぐ、「時代の肉感」を伝える渾身のエッセイ集。
<登場人物、団体>朝鮮労働党/イラク・バース党(アラブ・バース社会主義党)/ウダイ・フセイン氏/警視庁公安三課の皆様/よど号グループ/インドネシア反体制派の皆様/パナウェーブ研究所/世界各国のリストカッターの皆様/元赤軍派議長/日本の生きづらい若者たち/その他、雨宮処凛の愉快な仲間たちが多数登場!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「『世界』と思いきりセックスしたい!」・・・とっても過激な内容で綴られる、ゴスロリ作家・雨宮処凛さん流、地球の歩き方。なんせこの人、初めての海外旅行が北朝鮮という、かなり変わった方です。そしてイラクなど、本書で取り上げられる国は、かってどこかの大統領が「悪の枢軸」と呼んだ場所・・・。
雨宮さんが「よど号グループ」の方々との接点があったことから、公安から「がさ入れ」があったことなど、興味深いエピソードが綴られています。
本書を読んで感じたのは、そこが「悪の枢軸」だとしても、実際に見て、知ることは大切なことだということです。もちろん、その国に共鳴する必要はありません。ただ、知った上で、自分の頭で考えることと、対岸から垣間見た情報で判断するのは、雲泥の差に思えます。
最近は学校教育の現場でも「国際理解教育」の必要性が説かれていますが、本書の様な作品がそのいいテキストになるのではないかと思いました。
Posted by ブクログ
世界の当事者でありたい、という考え方は嫌いじゃない。
北朝鮮やイラクについての細かなレポートも興味深かった。
ただ、ニュースで伝えられているのが実際で、著者のような考え方の方がマイナーだということは忘れないようにしたい。
もっとクレイジーな人かと思ってたけど、言ってることは真っ当で、共感してしまった自分こそ病んでいるのではないか、と後味が非常に悪い本でした(´▽`*)