【感想・ネタバレ】果てしなく流れる砂の歌のレビュー

あらすじ

「愚かな戦争を終わらせるために、われに英雄的な死を――」
たくらみに満ちた異世界ファンタジー!

世界を総べる超大国〈象の胃袋〉は同盟諸国を率いて砂漠の小国〈朱雀の翼〉に宣戦布告し、たちまち国土を占領した。
〈朱雀の翼〉の指導層は地下に広がる迷宮都市に潜伏してゲリラ戦を展開。

そんな中、同盟国の一つ〈銀の狼〉のクレーメル少尉は〈象の胃袋〉軍の一隊を突如攻撃した。
婚約者を〈象の胃袋〉の貴族に奪われ、やけになって死に場所を求めたのだ。
案の定、軍法会議で死刑を宣告されるが、処刑の直前、忠実なる従僕ムルカとクレーメルの頭の中に突然飛び込んできた〈弟〉の超能力によって救われる。

人間たちが誕生するはるか以前から、〈弟〉たち〈兄弟〉は〈父〉のために〈母〉が支配する(姉妹)たちと闘ってきた。
ほかの生物の身体に憑依し、その意思をのっとり、あやつることができる〈兄弟姉妹〉は、仮の姿で果てしない戦いを続けていた。

〈兄弟姉妹〉の戦いに巻き込まれながら、〈弟)の力を借りて〈象の胃袋〉に立ち向かい、婚約者サリーネの奪回を目指すクレーメルの冒険の行方は?
壮大なスケールで展開される異世界ファンタジー!

【大森望氏推薦!】
「研ぎ澄まされた多声的(ポリフォニック)な“語り”と圧倒的なスピード感。ハイファンタジーの分野に颯爽と登場した大型新人作家を見逃すな。」

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Posted by ブクログ

『プランタン』からの流れでこちらも手にとってみました。叙述トリックめいた描写や、自在に寄生する霊的存在との駆け引きなど、ミステリー的な要素も含むファンタジーです。

巻末の解説でも触れられている通り、直近のアフガン戦争やイラク戦争の前後のできごとを原型とするとおぼしき箇所や、ベトナム戦争や第2次世界大戦に関連する話題(枯葉剤散布、ユダヤ人迫害とシオニズム、靖国神社問題など)をモチーフとしたらしい箇所などがふんだんに登場します。

その上で物語終盤において作者の「戦争」「平和」についてのひとつの思想が表明されていて、各種の舞台設定の意味がそこで明かされています。まあここに来るとその思想や幕引きの仕方について人により好みの分かれそうなところですが、私はわりと好ましい感想を得ました。

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2015年05月11日

Posted by ブクログ

ファンタジーだけど、設定が独創的で、世界に入り込むのに時間がかかった。世界観は面白いけど話は普通かな。

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2020年01月25日

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