あらすじ
「なんでうちの子はこうなの。」「子育てがうまくいかない。」――。
幸せな子育てをしたいと思っているのに、なぜかイライラしたり叱りつけてしまったり。まわりに相談できる人も少ないなか、悩みを抱え込んでしまっている方が多いと感じています。
そんな保護者を応援しようと、田中昌子先生が始めたのが、日本初のモンテッソーリIT勉強会「てんしのおうち」です。
自宅でモンテッソーリ教育の理論を学びながら、子育て相談もできる画期的なシステムで、勉強会で学んだ方からは、
「子育ての指針ができた。」
「ブレなくなった。」
という声がたくさん届いています。
100年以上も前に、イタリアで初めて女性の医学博士となったマリア・モンテッソーリが発見した、革新的なメソッド、モンテッソーリ。
将棋棋士の藤井聡太さんやグーグル創始者のサーゲイ・ブリンとラリー・ペイジ、英国王室のウィリアム王子や長男のジョージ王子などがその教育を受けていたことで、広く知られるようになりました。
そのため、「天才児や成功者を生み出すための教育」と捉えられがちですが、実は、その考え方は、どの子どもにもあてはまり、日々の子育てに活かせるものばかりです。
この本では、『講談社絵本通信』サイトの連載「子育て相談 モンテッソーリで考えよう」に寄せられた質問に加え、モンテッソーリIT勉強会「てんしのおうち」に寄せられた1万5000通もの子育ての悩みの中から、どのご家庭にも役立つ68の質問を選び、お答えしています。
身近な悩みを通して、モンテッソーリ教育の考え方を知れば、今度はご自身で悩みを解決できるようになります。
さあ、今日から、幸せな子育てをはじめてください!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
モンテッソーリ教育に興味があり、他にも数冊読んでいるのですが、こちらの本は質問、回答という形式で書かれていたのでとても読みやすかったです。
子どもが内なる欲望から自ら自由に選択すること、こどもをよく観察して発達段階に合った援助をすること、大人がモデルとして提示していくことなどが実例と共に紹介されているのですぐに試してみたくなりました。
以下読書メモ
やめてほしいことを言葉で言うのではなく、どうしたらいのかを実際にやってみせる「提示」をするようにする
ダメと言う前に大人ができることはあるだろうか?
敏感期 秩序感
一部分だけ手伝うことで親子の共同作業にする
やった!できた!という体験を通して自己肯定感が高まれば今度はようやく他に目が向き、相手の立場に立って考え、みんなの行動に合わせ、ルールに従おうとするようになる
必要なものをセットしておく
静粛練習 静けさを楽しめるように
賞罰で子どもを動かすことはよいことではない。
大人が「失敗してはいけない」「トイレにいかせなければ」と思うことがもっともよくない。「排泄することはよいこと」「もらすことはあたりまえ」場所はどこであれ出たこと自体が素晴らしい、
濡れて気持ち悪いね、かえたら気持ちがいいね
大げさに喜んでしまうと、子どもは次にまた喜ばそうとして緊張し、失敗しやすくなってしまいます
子どもの良いところを30個書き出す
「子どもが自由に選んでする」
繰り返すうちに、ある時一心不乱に取り組むようになる。その時は何があっても見守る。口出しはもちろん、ほめるのもいけない。集中を邪魔してしまいます。
大人がやらせたいことではなく、子どもが何をやりたいかをよく観察して準備する
「できたね」と認め、共感するだけで十分
「精神的な魂の静けさを贈る」微笑んで認めてあげるだけで十分
大げさに褒めると、ほめられることが目的になってしまう。
どうしても言葉に出したいときは、「お皿を丁寧に洗ったね」「こぼさないで運んだね」などと事実のみを言い、子どもを評価はしません
子ども自身が判断すればいいことで、本人がいちばんよくわかっている。そうして育つのが本当の意味での「自己肯定感」
具体から半抽象、完全抽象
長い針の先にシールや付箋
食事を練習の場にしない
自由選択、繰り返し、集中、達成感
Posted by ブクログ
興味深く読みましたが、一点納得できない部分がありました。
「子供が負けず嫌いで何でも1番にこだわる。競争心があるのは良いことか?(4歳5ヶ月男)」
という相談に対する回答として、
「お子さんは何故1番にこだわるのでしょうか?1番じゃないと愛されないと思っているのではないですか?優勝したから愛してるのではありませんよね?」
と書いてありました。
これだけは、はっきり言って的外れだと思いました。
本当に「勝ちたがり」の子供は、大人の想像を絶するほど、「生まれついての勝ちたがり」なんです。
別に親が焚き付けてるわけでもなく、むしろ「負けることもあるよ。負けても良いんだよ」というようなことを伝えても全く響きません。
負けたり、納得のいくパフォーマンスができないと感じた時には親が引くほどの号泣をします。我が子がそうです。3歳で手にマメができるまでうんていの練習を繰り返し、まだ1人でできないのが悔しくて大泣きしていました。1才頃からもう既にアスリートのようでした。ちなみに女の子です。
これはもう持って生まれた性格なんだと思います。
モンテで育てられた子は集中力があり、座ってのお仕事を好むイメージなので、モンテの先生方は生まれ持っての「勝ちたがり」の子についてあまりピンと来ないのかもしれません。
本当に「勝ちたがり」の子は相手なんて見てないんです。常に己と戦っています。自分のイメージするパフォーマンスがクリアできない己に腹を立てるのです。そしてそれを会得するまで繰り返すのです。
集中現象は何も机の上でやることだけに起こる話ではありません。
勝ちたがりの子は特に運動やスポーツの分野において、目を見張る程の集中力を発揮して、疲労で足がもつれるまで繰り返し練習するのです。
Posted by ブクログ
本書を読む前は「モンテッソーリ教育」のことを「頭のいい子を育てる方法なんだろう。」と思っていた。
しかし、本書ではモンテッソーリ教育は「子どもの姿を観察して、その子の成長に合わせて行なっていくもの」であり、大人が一見困った問題行動と捉えるものも、その子にとって成長に必要な「お仕事」であると書かれていた。
育児書には「○ヶ月になったら〜ができる」など書いてあるが、モンテッソーリの考えが少しでもあれば、育児書の記載から自分の子どもがズレていても焦ったりしなくなるんだろう。
この本では、月齢ごとの質問に答える形でモンテッソーリの考えが記載されている。今回初めてモンテッソーリ教育について触れたため、今後もっと詳しく説明されている本も読みたくなった。
Posted by ブクログ
モンテッソーリで解決!子育ての悩みに今すぐ役立つQ&A
こちらの本は、子育て相談モンテッソーリで考えように寄せられたたくさんのお母さんの質問に答えた本です。
私が1番印象に残ったのは、子供に伝わらないのは当たり前❗️
子供は、抽象的で具体的な方法が分からない。
「ちゃんとしなさい!」と言われても、子供はどうしたら「ちゃんと」になるのかが分からない。
「こぼさないで」ではなく、どうしたらこぼさないですむのか、具体的な方法を教えてあげる。
ここで注意は、「こうやって、こうしてね。分かった?」と話しかけながらやらないこと。
話しながらだと、聴覚を働かせなければならないからである。小さい子には、視覚も聴覚も同時に使うのはまだ難しい。
やり方を提供すれば伝わるということ。
なるほどと思った。
確かに、大人は抽象的な注意をしがち。
もっと具体的にどうすればいいのか提供しなければ、子供は分からない。
私も、息子達に、具体的に提供していこうと思う。