あらすじ
平成から令和へと時代が変わり、皇位継承問題、特に女性天皇への関心が高まるなか、「愛子さまが天皇になれないのはおかしい」と思っている人は多い。世論調査では、「女性天皇」に賛成する人が70~80%。一方で、「女系天皇」の意味がよくわからないという声は90%を超える。賛成、反対を議論する前に、まずは最低限知っておきたい「女性天皇」と「女系天皇」の違い。そして、現在議論となっている「女系天皇」と「女性宮家」にはどのような反対意見があり、なにが問題となるのか。明治天皇の玄孫にあたる作家・竹田恒泰氏と、政治哲学が専門の評論家・谷田川惣氏――本書では、両者による対談と谷田川氏による論考の2部構成で、議論のポイントをわかりやすく解き明かす。今後の皇位継承について、日本人の教養として読んでおきたい必読書。
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Posted by ブクログ
なるほど、平成から令和の皇位継承は国民のほぼ全員が納得した形だった。これは素晴らしいことで、世の中に疑わしいことがたくさんあっても天皇だけは疑いの余地があってはならないのだ。
2000年続いている皇室はとても尊いものなのだと分かった。
女性天皇はお父さんの血筋だけをたどっていけば初代天皇につながる。
愛子さまが天皇になれば男系の天皇
愛子さまが山田太郎さんと結婚されて、生まれたお子様が天皇になった場合、お父さんの血筋をたどれば山田さんの先祖につながってしまう。山田さんが天皇になってしまうと女系になる
女系天皇というのは実はないが、男系継承を守るか、やめてしまうかということ。
歴史上皇族以外の女性が当たり前のように皇后になってきたが、皇族以外の男子が皇族の地位を得たことはない。
伊勢神宮でお祀りしている天照大神を持ち出す人がいるが、神話に血筋はない。神武天皇とどう繋がっているかを考えるべきだ。
確かに考えてみれば、今まで戦国時代を経ているにも関わらず天皇がのこっているのは、それだけ天皇がいた方が国民がまとまったのだろう。
他の国では天皇を倒して私が王だと言いそうだ。
ポツダム宣言後、つまり敗戦後に天皇を中心とする我が国の国体が維持されたのは世界では例外。
マッカーサーが連合国軍最高司令官として日本にやってきたとき昭和天皇はすぐに会見したいと申し出られた。マッカーサーは、命と財産を保障してくれと言われるのかと思って厳しい顔をしたが、昭和天皇は開口一番「開戦の全責任は自分にある。自分の身はどうなってもいいから国民を救ってほしい。」と仰せになった。
そして300万人が命を失い日本中が焼け野原になっても日本国民が天皇を大切にしているこの国体にマッカーサーは感動したそうだ。
Posted by ブクログ
女性天皇・女系天皇容認論に対する理論武装を何段階かレベルアップさせてくれる本だった。
最終章のほうでは、皇室を通じた哲学的な話になったがとても面白く、自分的には保守とはどういう考え方は何なのかについて理解が深まったのが良かった。
Posted by ブクログ
「女性天皇」や「女系天皇」といった皇位継承論証に関する基本的な論点について論じられた著書。ゼロベースで分かりやすいがある程度知っている読者にはやや物足りない印象。必ずしもアカデミックな議論が中心ではなく、また根拠として引用されている部分も古事記や古代の天皇に関する部分はややとっつきにくい。他方この皇位継承論証に関する主要な論点は広くカバーされていると思われ、入門書としてはやはり良書。